2019年2月18日、F1のオフィシャルタイヤサプライヤーであるピレリから、2019年型のF1タイヤレンジについての発表があった。
各レースで使われる3種類のコンパウンドは、ハード、ミディアム、ソフトと呼称
9シーズン目を迎える、ピレリのF1タイヤはどう変わったのか、これまでとどう違うのか説明しよう。
2019年型のF1スリックタイヤのコンパウンドは5種類。硬い方からC1〜C5までの数字で識別される。ただし、実際に1グランプリに使われるコンパウンドはそのうちの3種類で、わかりやすいように、ハード、ミディアム、ソフトと呼ばれ、それぞれハード=ホワイト、ミディアム=イエロー、ソフト=レッドのカラーリングが使用されることになった。従来どおり、各ドライバーは1レースに2種類以上のコンパウンドを使用する。
また今年からレギュレーションによってリアタイヤのタイヤウォーマー最高温度が80℃に制限され(フロントタイヤは従来の100℃のまま)、フロントタイヤのウォームアップが促進されることによってグレイニングのリスクが低減され、リアタイヤの内圧が低く設定されることになるという。
インターミディエイトとウェットタイヤも新しくなり、幅広いコンディションをカバーするように設計されたことにより、従来は2種類のレンジを用意されていたが、それぞれ1種類のみとなった。
今シーズンのタイヤのポイントは、作動温度領域が拡大、とくに高温領域の方向へ広がっていることにあるようだ。ちなみに、スリックタイヤの各コンパウンド作動温度領域は、C1=110-140°C、C2=110-135°C、C3=105-135°C、C4=90-120°C、C5=85-115°Cと発表されている。