名だたる自動車メーカーが参入、その内容はF1以上といえる
FIAフォーミュラE選手権は、現在、5年目となるシーズン5=2018-2019シーズンが行われている。3月10日に開催された第5戦香港ラウンドで通算50レース目を迎え、シーズン1からは想像もつかない活況を迎えている。
シーズン1との違いは、参戦する自動車メーカーの数が大幅に増えたこと。シーズン1にメーカーがワークスとして参戦したのはルノーのみだったが、現在はルノーを引き継いだニッサン、アウディ、BMW、ジャガー、DSオートモービルなどが参戦。シーズン6以降はメルセデス・ベンツ、ポルシェがこれに加わる予定だ。
マシンはシーズン5から第2世代を意味するGen2と呼ばれるシャシに移行した。供給元は変わらずSRT(スパーク・レーシング・テクノロジー)だが、バッテリーの容量増大などによりレース中のマシンの乗り換えを行う必要はなくなった。シーズン2から電動パワートレーン(モーター、インバーター、ギアボックス)の開発の自由化が徐々に進められており、ここが各自動車メーカーの腕の見せどころとなっている。
シーズン4までは規定周回が定められていたレースフォーマットは、シーズン5から45分+1周のタイムレースに変更。より楽しめるバトルシーンを演出するため、ファンのインターネット投票によるファンブースト、コース中の特定通過区間を走ることで発動できるアタックモードなど、レース中にパワーアップ可能な仕組みも用意されている。
現在行われているシーズン5は2018年12月にサウジアラビアのディイーヤで開幕。中東〜中南米〜アジア〜ヨーロッパとまわって、今年7月にアメリカ、ニューヨークでフィナーレを迎える全13ラウンドを予定。それぞれの開催都市名にE-Prixという呼称を加えたものがレースの正式名称となっている。