2019年5月10日、F1第5戦スペインGPが開幕する。速さで優位に立つと言われながらまだ勝利のないフェラーリ、開幕4戦連続1-2フィニッシュと絶好のスタートを切ったメルセデスAMG、ニュースペックのエンジン投入で調子を上げてきたレッドブル・ホンダを巡る戦いは、この後どう展開していくのか。「第2の開幕戦」と言われるヨーロッパラウンド第1戦でシリーズに変化は訪れるか。

マシンの総合力が問われる難しいコース設定

スペインGPの舞台はバルセロナ郊外に位置するカタロニア・サーキット。長いストレートに、高速・中速・低速コーナーが複雑に組み合わされ、さらにアップダウンもあり、マシンの総合力が問われるコースとなっている。速いラップタイムをマークするためには、あらゆるタイプのコーナーをこなす必要があり、マシンを開発するには最適なサーキットと言われている。

レースではこのサーキット特有の不安定な風もひとつのファクターとなる。午前中追い風のストレートが午後には向かい風となってドライバーを悩ませることもある。またコース幅が狭く空力特性がシビアなため、オーバーテイクが難しく、予選順位、スタートでの攻防がレースの勝敗を分ける大きなポイントとなる。

画像: カタロニア・サーキットのコースレイアウト。1コーナーまでの距離が690mと長めなので、まずはスタートダッシュが重要となる。3コーナーや9コーナーなど強烈なGフォースを伴う超高速コーナーが続く一方で、セクター3は一転テクニカルな低速セクションとなる。

カタロニア・サーキットのコースレイアウト。1コーナーまでの距離が690mと長めなので、まずはスタートダッシュが重要となる。3コーナーや9コーナーなど強烈なGフォースを伴う超高速コーナーが続く一方で、セクター3は一転テクニカルな低速セクションとなる。

昨年2018年のスペインGPでは、ポールシッターのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がソフトタイヤでスタートダッシュを決め、25周を走った後、最も硬いミディアムへとスイッチ。堅実な走りでバルテリ・ボッタスに20秒もの大差をつけて優勝している。

昨年の3位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。レース中盤に、周回遅れのマシンと接触しフロントウイング翼端板を壊しながら表彰台を獲得した。セバスチャン・ヴェッテル(フェラーリ)は2ストップ戦略を選んだが4位に終わっている。トロロッソ・ホンダ勢はブレンドン・ハートレーが決勝12位で完走したが、ピエール・ガスリーは予選12番手からの入賞を狙ったがアクシデントに巻き込まれ早々にリタイアした。

今年のスペインGPにはもっとも硬いC1からC3までのコンパウンドが持ち込まれるが、フェラーリがソフト重視、レッドブル・ホンダはミディアムを多めにチョイスしたと分析できるくらいで、チームによる極端な違いは見られない。

さて、どんなレース展開になるのか。第5戦スペインGPの予選は5月11日15時(日本時間22時)、決勝は5月12日15時10分(日本時間22時10分)に開始される。

画像: 昨年のスペインGPのスタート、1コーナーから2コーナーにかけての攻防。早くもルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がリードを広げようとしている。

昨年のスペインGPのスタート、1コーナーから2コーナーにかけての攻防。早くもルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がリードを広げようとしている。

画像: 第5戦スペインGPのタイヤ選択。テストで走り込んでいるコースだけにチームによる大きな違いは見られない。

第5戦スペインGPのタイヤ選択。テストで走り込んでいるコースだけにチームによる大きな違いは見られない。

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