ピットストップの失敗がなければと悔いは残る
トロロッソ・ホンダの調子が上がってきた。スペインGPではダニール・クビアトが難なくQ3進出を決め、予選9番グリッドを獲得。Q3では決勝に備えた戦略も見えた。
アレクサンダー・アルボンはちょっとばかり運がなかった。予選Q2の最後のアタックでわずかにふくらみタイムをロス、0.146秒届かずQ3進出を逃した。
しかし決勝ではスタートからクビアト9番手、アルボンが10番手をランデブー走行。ポイント圏内で安定した走りを見せた。
悔やまれるのは、終盤、セーフティカーが導入された際のピットワーク。無線のミスのためダブルピットインとなり、さらにアルボンとクビアトの順番が逆になり、タイヤの準備が狂ってしまい2台とも大きくタイムロス。ピットイン前の順位はクビアト7番手、アルボン10番手で、ダブル入賞濃厚と思われていただけに残念だった。
それでも10番手でコースに戻ったクビアトはひとつ順位をあげて9位でフィニッシュ。アルボンは果敢に攻めたものの11位に終わった。
レース後、ダニール・クビアトは「いいポジションでレースができていましたが、タイヤ交換のためのピットインをした際にタイヤが用意されておらず、時間をロスしてしまいました。急遽決まったピットインでしたし、このようなことはまた起こり得ます。チームとしてこの失敗から学ばなくてはいけないと思います。ピットレーンでの失敗がなければ、7位でレースを終えられたでしょう。しかしマシンのパフォーマンスも向上しつつあり、いい手応えを感じています」とこれからの戦いに向けて意欲を見せていた。
また、アレクサンダー・アルボンも「ポイント獲得圏内にいたのに、ノーポイントと悔しい一戦となりました。しかし、レース中のグロージャン選手とのバトルはとても楽しかったです。接触を避けるために僕はブレーキを踏まなくてはならずターン1への進入のタイミングを逃してしまいましたが、もしあそこで引いていなければオーバーテイクできていたかもしれません。僕のレースはピットストップの失敗により失われてしまったので、なにが起こったか詳しく検証する必要があります。2台ともトップ10入りも可能だった大事な機会を逃してしまった原因となったからです」とコメントしている。
次戦、第6戦となるモナコGPは、5月25日(土)に予選、26日(日)に決勝が行われる。トロロッソ・ホンダのダブル入賞に期待したいものだ。