シーズンチャンピオン争いは、最終戦となる9月の千葉大会まで持ち越しに!
残念ながら2019シーズンで終了することが決定してしまったレッドブル・エアレース ワールドチャンピオンシップ。
今シーズンの第3戦、初開催となったバラトン湖はハンガリー有数の観光地だ。内陸国のハンガリーだが、ハンガリーの人はバラトン湖を「ハンガリーの海」と呼んで愛している。そんなバラトン湖の湖上にパイロンを設置して作られたレーストラックは、シンプルだが風向きなどで条件が変わるとラインを決めるのが難しいコースと言われている。
今シーズンは初戦、第2戦と2連勝し、シーズンチャンピオンに最も近い室屋選手だが、前日の予選ではペナルティも加算されて14人中9位と不本意なポジションに終わる。
決勝の1回戦、ラウンド・オブ14はフライト前に突然風が止まり、想定していたライン取りでは思ったようにタイムが伸びず対戦相手のM.ホール選手に敗れ、12位になってしまった。
室屋選手を敗ったホール選手は、その勢いで2回戦のラウンド・オブ8、そしてファイナル4とノーミスでフライトし、見事に今シーズンの初優勝を飾る。
2位はイギリスのB.マーフィー選手で、自身初の表彰台に立つ。3位はカナダのP.マクロード選手。予選1位で、2018シーズンのワールドチャンピオンであるチェコのM.ソンカ選手はファイナル4まで進んだがペナルティを加算されて4位に終わった。
この結果、シーズンランキング1位はソンカ選手(65ポイント)、2位はホール選手(61ポイント)、そして室屋選手は3位(55ポイント)に下がった。
残るレースは、文字どおりの最終戦となる9月7日(土)・8日(日)の千葉大会のみ。レッドブル・エアレースでは予選の1-2-3位にそれぞれ3-2-1ポイントが、決勝では1位:25点、2位:22点、3位:20点、4位:18点、5位:14点…(以下略)とポイントが与えられる。
数字の上では、室屋選手の自力優勝の可能性はなくなったが、何が起こるかわからないのがエアレース。最終戦の千葉で室屋選手の奇跡の逆転優勝を信じて、最後のエアレース・チャンピオンの座に着くことを期待しよう。(写真:©︎Red Bull Media House)