ポルシェ パナメーラにフェイスリフトが行われ、これまで以上にスポーツリムジンとしてのポテンシャルが高められた。日本への導入は2021年の予定だ。(Motor Magazine 2020年10月号より)
シャシ制御システムをリファイン
9月号でプロトタイプ試乗を紹介したポルシェ パナメーラのフェイスリフトモデルが公開された。今回の改良の主眼は、ポルシェが造るスポーツリムジンのダイナミック性能を一層飛躍させて、同時に快適性も進化させるという欲張ったものである。
その象徴としてポルシェはフェイスリフトされたターボS(630ps)をタイムアタックのためにニュルブルクリンクへ持ち込み、7分29秒81というアッパークラスにおける記録を達成した。このラップタイムがニューパナメーラの卓越したスポーツ性の証となっているのだ。
デザイン面ではすべてのモデルのフロントがスポーツラインとなり、左右いっぱいに広がったエアインテークには3本のエアスプリッターが横切っている。そしてその両側には2本の車幅灯が並ぶ。またリアでは左右のLEDテールライトを繋ぐライトベルトがリデザインされている。
一方、シャシと制御システムはスポーツとコンフォートが見直され、さらにまったく新しいアプリケーションが採用されている。
モデル別では4S eハイブリッドの電池が17.9kWhへ容量アップを実現しており、電気の力のみで走るパワーモード走行は最大で54kmへと4km(8%)延長されている。(文:木村好宏)