関越道で東京に最も近い場所にあるPA
今回、紹介する三芳PA(上り)は、関越道・上りで最後のICとなる練馬ICまでわずか14.0kmのところにあります。東京から最も近い場所にあるPAです。東京の玄関口として、東京に遊びや働きにに来る人を迎える場所になりますし、東京へ帰る人にとっては最後の休憩エリアとなります。そのため、三芳PA(上り)は「『自然と調和したナチュラルモダン』をコンセプトに、旅の終わりに『心のスイッチを切り替えてちょっと一息つける癒しの空間』」として、10年ほど前に大規模リニューアルを実施しました。
ただのPAではなく、道ナカ商業施設の「Pasar(パサール)三芳」という名称も与えられました。高速道路の中にありますが、まるでショッピングモールのように数多くの専門店が用意されているのが特徴です。また、フードコートは非常に明るく、グリーンとウッドで統一された色彩もあり、ゆったりとリラックスした雰囲気が漂います。
豪快で満足感の高い、ふたつのグルメ
そんな三芳PA(上り)のフードコートに数あるお店の中から、今回、ピックアップしたのはふたつ。「肉処 壱丁田」の「肉! よくばり丼」(990円)と、「炒めスパ ジャパゲッティ」の「野菜たっぷりジャポネーゼ」(950円)です。
「肉処 壱丁田」は名称から察せられると思いますが、精肉店によるお肉料理の専門店。ここで提供されている人気メニューすべてを合体させて生まれたのが「肉! よくばり丼」です。なんと、ビフテキ、豚肉の角煮、鶏肉の唐揚という3つの人気食材をひとつのドンブリに詰め込んだという、文字どおり「よくばり」な一品です。
では、試食! まずは、ビフテキから。じつに柔らかく、しかもお肉の旨味も十分。上質なステーキのような味が楽しめます。ゴージャスですね。続いて、豚の角煮。こちらはお箸で切れるほどのトロトロさ加減。甘みと旨味が、これ以上ないほど凝縮されています。これだけで、ご飯一杯いけそうなくらいです。そして最後の唐揚は、ジューシーかつニンニクの風味が強烈。牛や豚に負けない存在感を放ちます。全体としての味付けは、ちょっと甘めなのも特徴です。2019年の夏にメニューに登場して以来、絶大な人気を得ているというのも、納得の美味しさです。これはクセになりそうですね。
そして、2品目となる「野菜たっぷりジャポネーゼ」(950円)も強烈です。なにがすごいかといえば、そのサイズ感です。「あれ? 注文したのは普通盛りですよ。なんか大きくないですか?」と再確認するほど。聞けば、普通盛りで麺が240グラムに野菜が200グラム、そしてハムが30グラム。それだけで440グラムもあるじゃないですか! しかも、恐ろしいことに(?)大盛り(麺が300グラム)は無料なんです。「家族やグループで1皿をシェアするお客様も多いんですよ」とお店の方。えええ、そんなんで商売になるんですか? と心配になるほどです。
で、肝心の料理といえば、パスタではなく、和風スパゲッティという雰囲気がプンプン。面が太いだけでなく、料理前に塩水に浸けて、さらにモチモチにしているとか。味付けは、醤油とバター。野菜は小松菜にシメジとタマネギですから、もう、どこからどう見ても和風です。ですから、食べてみると意外にあっさり味なんですね。量は多くても、バターの香りに引き寄せられるよう、ぐいぐいと食べてしまえました。ああ、体重計に乗るのが怖い料理ですと言えるでしょう。
これからのウインターシーズン、関越道はスキーなどを目的で利用する人も多いはず。そんなお疲れさんには、最後にガツンといただける、三芳PA(上り)のボリュームたっぷりの2品はいかがでしょうか。身体と心の疲れを癒してくれること、間違いなしですよ! (文と写真:鈴木ケンイチ)
■三芳PA(上り)
●営業時間
「肉処 壱丁田」 11:00~21:30(ラストオーダーは21:00)
「炒めスパ ジャパゲッティ」 8:00~22:00(ラストオーダは21:30)
※コロナ禍の影響により、営業時間が変更になる場合があります。