2019年12月にテイクアウト専門店のエリアが誕生
関越道にあるSA・PAのうち、最も東京に近いところにあるのが三芳PAです。東京の玄関口として利用者の多い、三芳PA(上り)は、10年ほど前に大規模リニューアルが実施され、道ナカ商業施設の「Pasar(パサール)三芳」という名称が与えられました。高速道路の中にありながら、ショッピングモールのように数多くの専門店が並ぶのが特徴です。
しかも、2019年の暮れにPA内に注目のスペースが誕生しました。それがテイクアウト専門のお店が並ぶ「小江戸 お八つ小路」です。ここには、「おにぎり・玉子焼き にぎり玉」「太麺焼きそば 川越 大沢亭」「芋や 富かわ」「パフェ&ソフト 鐘の木」の4店舗が並び、スイーツから、ちょっとした食事までが賄えてしまいます。テイクアウトを考えているのであれば、ぜひともチェックしておきたい場所と言えるでしょう。
埼玉自慢のスイーツとオリジナルのおにぎり
そんなテイクアウト専門街から、今回ピックアップしたのはスイーツと食事系のふたつ。スイーツは「芋や 富かわ」、食事系は「おにぎり・玉子焼き にぎり玉」です。
「芋や 富かわ」は、PAのある地元の三芳町名物のさつまいもを使った焼き芋や芋けんぴを販売するお店です。「紅はるか」というさつまいもを使って、ひとつずつお店で手作りしています。中でも人気なのが、「さつまいもチップス」(380円)です。これは、さつまいもを1mmほどにスライスして、それを揚げたもの。最後にサトウキビから作った特製の蜜をかけています。揚げるときに油の温度を低めにして、じっくりと6分以上もかけて作ります。こうすることで、素材の美味しさがより生きるとか。
では、実際のお味はいかがなものでしょうか? カップにまるであふれ出るように詰めた「さつまいもチップス」の見た目は迫力満点! 面白いのは、その食感です。表面はパリッとしていますが、中はモチっとしているんですね。甘みはベトベトせずにさっぱりしていて、さつまいもの素材自体の美味しさを堪能できます。意外と腹持ちが良いのも魅力でしょう。
続いては「おにぎり・玉子焼き にぎり玉」という、おにぎりと玉子焼きの専門店のテイクアウトです。今回、紹介するのは、「三芳ロールパック」(600円)。「玉子焼き&うなぎ」「玉子焼き&明太子」「玉子焼き&牛すき焼き」「玉子焼き&オムライス」という4種のロールと2つの唐揚のセットです。すべてのロールに入っている玉子焼きは、とってもジューシー。それに4種もの素材が組み合わされており、ひとつひとつの美味しさに驚き、楽しむことができる、玉手箱のようなセットです。小腹が空いて、ちょっと美味しいものが食べたいという人におすすめです。
上品な地元の和菓子をおみやげに
最後に紹介するのは、テイクアウト・コーナー「小江戸 お八つ小路」ではなく、専門店が並ぶ一角にある「川越菓匠 くらづくり本舗」のお菓子。こちらは、お店の名前からもわかるように、蔵の街・川越で130年以上続く老舗の菓子店です。三芳PA(上り)のおみやげを買うのにぴったりのお店でしょう。
ここで人気を集めるのが「べにあかくん」(1個180円、3個入り590円)と「くらづくり最中 福蔵」(タイトル写真/1個155円)。「べにあかくん」は、さつまいもを使ったスイートポテトで、見た目と違って、しっとりとした食感。バターの効いた洋風仕立てですが、しっかりとさつまいもの風味が楽しめるという、意外さ連発のお菓子です。一方、「くらづくり最中 福蔵」は、北海道十勝の小豆を使ったあんこの中に、新潟産のお米を使ったこがねモチを入れた伝統のお菓子。あんこ、モチ、最中の皮のバランスが絶妙で、とっても上品な甘みが楽しめます。洋風と和風と方向性は違いますが、その根底には同じ洗練された上品さが感じられます。これが老舗の力なのでしょう。圧倒されるばかりです。
軽く楽しめるスイーツから、小腹を満たす食事系のテイクアウト。そして、誰もがうなる自慢のおみやげまでが、三芳PA(上り)には用意されています。ぜひとも覗いてみてくださいね。(文と写真:鈴木ケンイチ)
■三芳PA(上り)
●営業時間
「芋や 富かわ」10:00~21:00(土・日・祝日 8:00~22:00)
「おにぎり・玉子焼き にぎり玉」10:00~21:00(土・日・祝日 8:00~22:00)
「川越菓匠 くらづくり本舗」9:00~21:00
※コロナ禍の影響により、営業時間が変更になる場合があります。