A110Sをベースに4台を製作し、3台を販売
1960年代にラリーなどで活躍した名車、アルピーヌ A110をオマージュして、ルノーがアルピーヌ ブランドを復活させて2017年に発表したスポーツカーが、現在のアルピーヌ A110だ。日本では2018年から発売されている。
アルゼンチン出身のアーティストであるフェリペ・パントネ氏は、アルピーヌがF1グランプリに参加したことを記念して、「アルピーヌ F1×フェリペ・パントネ」を発表した。フランスのナショナルカラーである青/白/赤に黒と白を採り入れた大胆なカラーリングの2分の1スケールモデルで、パリ シャンゼリゼにあるアトリエルノー内にオープンするアルピーヌ専用フロアに展示される。
今回発表された「アルピーヌ A110×フェリペ・パントネ」は、アルピーヌと彼とのコラボレーション第2弾となる。実際にA110をドライブし、このフランス製のスポーツクーペのユニークな個性を体感し、モダンでダイナミックかつエレガントな解釈をから、このコラボレーションモデルが生まれた。
そのカラーリングは写真で見ていただくと分かるように、「アルピーヌ F1×フェリペ・パントネ」とイメージを共有する大胆なカラーリングだ。グラフィックラインはA110のシルエットに沿っており、クルマが静止している状態でもスピード感を与えてくれる。また、フェリペ・パントネ氏のシグネチャーカラーである、黒と白も特徴的だ。
「この作品に対する私のアイディアは、超ダイナミズム感覚を呼び起こすことでした。速く、テクノロジカルなルックスをそなえた素晴らしいデザインを強調しました」とパントネ氏は語る。
ボディの塗装作業はパントネ氏によって完全な手作業で行われ、仕上がるまでに数週間を要している。製作された4台は、それぞれをユニークな作品にするために、グラフィックのバリエーションは微妙に異なっている。つまり、1台として同じグラフィックのクルマはないわけだ。
ベースとなった車両は、アルピーヌ A110シリーズの中で最もハイパワーな292psを発生するエンジンを搭載した「A110S」だ。前述のように4台が製作され、そのうち3台が販売される。車両価格は税込みで12万5000ユーロ(約1675万円)。ただし、残念ながら日本での販売は予定されていない。
販売対象は、実際にサーキットなどで走らせる人ではなくコレクターや愛好家をターゲットにしているようだ。購入条件などは、あらためてアナウンスされる。
アルピーヌ F1のレーシングドライバーであるフェルナンド・アロンソは、このA110×フェリペ・パントネのステアリングを握り、パントネ氏を乗せてモナコGPのコースを走って見せた。また、このコラボレーションを記念して、アルピーヌF1チームはパントネ氏による典型的なグラフィックのカラーリングを採用した。モナコGPでは、チームのモーターホームとF1マシン「A521」のノーズに、このグラフィックを用いている。