2021年8月27日金曜日、3週間のサマーブレイクを終え、F1は後半戦に突入、第12戦ベルギーGPがスパ・フランコルシャンサーキットで開幕する。シーズン後半戦はここからオランダ→イタリアへと続く3連戦がスタート、その緒戦となるベルギーGPはチャンピオンシップに向けてとくに重要なレースとなる。

タフなコースで知られるスパ・フランコルシャンサーキット

2021年F1シーズンもいよいよ後半戦に突入する。第5戦モナコGPからレッドブル・ホンダが5連勝、とくにマックス・フェルスタッペンはその中で4勝を飾る快進撃を見せてチャンピオンシップをリードしていたが、サマーブレイク前の2戦では、あろうことか連続してメルセデスとの接触事故から勝利を逃す異常な事態となった。

それにより、チャンピオンシップの行方が混沌としたままサマーブレイクに入っただけに、後半戦がどんな展開でスタートするのか、今度はどんなことが起こるのか、興味深いところだ。

シーズン後半戦の緒戦となるのがベルギーGP。ここから続けてオランダGP→イタリアGPと3週連続でグランプリが開催される。この3連戦でF1グランプリの欧州ラウンドは終了。その後、ロシアGP、トルコGPとフライアウェイの戦いへと移っていくことになるが、新型コロナウイルス感染拡大により、すでに日本GP、シンガポールGP、オーストラリアGPのキャンセルが決定しているなど、終盤のスケジュールはいまだ不透明。今シーズンは全23戦が行われることになっているが、それもどうなるかわからず、チャンピオンシップのためにどのチームも少しでも多くのポイントを獲得しておきたいところだ。

2021年F1ドライバーズランキング(第11戦終了時)

1位 L.ハミルトン(メルセデス) 195
2位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 187
3位 L.ノリス(マクラーレン・メル セデス) 113
4位 V.ボッタス(メルセデス) 108
5位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)104
6位 C.サインツ(フェラーリ) 83
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8位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)50
13位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)18

2021年F1コンストラクターズランキング(第11戦終了時)

1位 メルセデス 303
2位 レッドブル・ホンダ 291
3位 フェラーリ 163
4位 マクラーレン・メルセデス 163
5位 アルピーヌ・ルノー 77
6位 アルファタウリ・ホンダ 68

ベルギーGPが開催されるスパ・フランコルシャンサーキットは、ドイツとの国境に近いアルデンヌの森の中に位置する、アップダウンの激しいタフなコース。1周の4分の3がフルスロットルとも言われ、7kmにおよぶロングコースの平均速度は240km/hを上回る。そのため、パワーが求められる上に、全長の長いサーキットだけにエネルギーマネジメントも重要となる。またタイヤへの負担も大きく、タイヤのマネージメントやチョイスが勝敗を分けることが多い。

右にカーブしながら高低差80mを一気に駆け上がるため横方向だけでなく縦方向にも大きなGがかかる「オールージュ」、急激な下り坂の先にやってくる連続する左コーナー「プーオン」が有名だが、一瞬たりとも気の抜けないコースであり、マシンとドライバーにとっても厳しいサーキットだ。

さらにこれに変わりやすい天候(スパウエザーと呼ばれる)が加わり、レースは非常に難解なものになる。突然の降雨によりコースの一部だけがウエットとなることも珍しくなく、1周の距離が長いためタイヤ交換の判断の遅れが大きなタイムロスを招くこともある。

画像: ベルギーGPが開催されるスパ・フランコルシャンサーキットのコースレイアウト。10-11の左コーナーが「プーオン」。

ベルギーGPが開催されるスパ・フランコルシャンサーキットのコースレイアウト。10-11の左コーナーが「プーオン」。

画像: 右にカーブしながら高低差80mを一気に駆け上がる2-4コーナー「オールージュ」。

右にカーブしながら高低差80mを一気に駆け上がる2-4コーナー「オールージュ」。

2020年のベルギーGPは、11周目のアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)のアクシデントでセーフティカーを導入され、その間にほとんどのドライバーがハードタイヤに履き替えて、そこからノンストップの戦いとなり、メルセデス勢が1-2フィニッシュを飾った。

3番手からスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、一時は2番手のボッタスに1秒差に迫るものの、その後はジリジリと引き離されて、結局一度も勝負を挑めないまま3位でフィニッシュした。

【参考】2020年第7戦ベルギーGP 決勝 結果

優勝 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)44周 
2位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG)+8.448s
3位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+15.455s
4位 3 D.リカルド(ルノー)+18.877s
5位 31 E.オコン(ルノー)+40.650s
6位 23 A.アルボン(レッドブル・ホンダ)+42.712s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)+43.774s
8位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)+47.371s
9位 18 L.ストロール(レーシングポイント・メルセデス)+52.603s
10位 11 S.ペレス(レーシングポイント・メルセデス)+53.179s

画像: 昨年2020年ベルギーGPのスタートシーン。メルセデスが1-2フィニッシュを飾った。

昨年2020年ベルギーGPのスタートシーン。メルセデスが1-2フィニッシュを飾った。

画像: 昨年2020年ベルギーGPは11周目のセーフティカー導入により、ほぼ全車がこのタイミングでタイヤ交換を行った。

昨年2020年ベルギーGPは11周目のセーフティカー導入により、ほぼ全車がこのタイミングでタイヤ交換を行った。

後半戦の緒戦で好スタートを切るのはどのチームか。F1第12戦ベルギーGPは、8月27日金曜日11時30分(日本時間18時30分)からのフリー走行1回目で幕を開ける。予選は8月28日15時(日本時間22時)、決勝は8月29日15時(日本時間22時)に開始される。

2021年F1第12戦ベルギーGP タイムスケジュール

フリー走行1回目:8月27日11時30分〜12時30分(日本時間18時30分〜19時30分)
フリー走行2回目:8月27日15時〜16時(日本時間22時〜23時)
フリー走行3回目:8月28日12時〜13時(日本時間19時〜20時)
予選:8月28日15時〜16時(日本時間22時〜23時)
決勝(44周):8月29日15時〜(日本時間22時〜)

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