日本バージョン初のグリップコントロールを装備
ユニークな佇まいと使い勝手のよさで、好調な販売を続けるシトロエンのMPV「ベルランゴ」に、その魅力をさらにアップさせる特別仕様車「サーフエディション byリップカール」が追加された。
オーストラリアのサーフブランド「リップカール(Rip Curl)」とのコラボレーションから生まれたモデルで、2021年4月に発売された「C3 エアクロスSUV サーフエディション byリップカール)」につづく第2弾となり、同ブランドとシトロエンの5年に渡る協力関係の成果の表れでもある。
さてベルランゴだが、もともとサーフィンとの相性がいい。アームレストを外して助手席シートバックを前に倒すことで、キャビン内は最長約2.7mの長尺ものを積載できるほどの室内長となる。つまりファンボード(7〜8フィート/約2.1〜2.4m)やセミロングボード(8〜9フィート/約2.4〜2.7m)もちろんのこと、一部のロングボード(9フィート以上/2.7m以上)も収納できてしまうという。
ほかにも、ユーザーフレンドリーかつタフで機能的なボディ、2列目の3座独立シート、グラスルーフと収納スペースをドッキングさせたモデュトップ、リアガラスだけを開閉できるガラスハッチ、雨宿りできるほど大きなリアゲート、大容量のラゲッジスペースなどなど、挙げ出したらキリがない。
特別仕様車「サーフエディション byリプカール」は、そんなベルランゴのシャインをベースに誕生したモデルだ。
エクステリアの特徴は、ベルランゴ初となるグレーメタリックのグリアルタンスのボディカラーを採用したことだ。アクセントカラーとして金色を彷彿とさせる「リップカールアルマイトオーカーカラー(マットイエロー)」があしらわれる。このマットイエローは、サーフィンの世界で見られる砂丘や太陽の光からインスピレーションを得たもので、フロントドア下部に配されるエアバンプやフォグランプベゼルにも採用されている。
さらにボディサイドには、ダイナミックな波をイメージしたリップカールのブランドロゴ「リップカールウェーブ」がフロントドアにあしらわれる。リアクオーターガラスにも「リップカール」のロゴが配される。ブラックとされた前後バンパーをはじめサイドミラー、ホイールは精悍さの演出だ。
インテリアもディテールに特別感を盛り込まれる。ダークグレーを基調とした内装色にイエローのステッチ、シートバックにもイエローのアクセント、フロアマットにリップカールのタグネーム入り専用フロアマットを採用。エクステリアとのコーディネートが図られている。
その名に偽りなし。「サーフ」でも安心の機能搭載
機能面で注目すべきは、日本で販売されるベルランゴ初の「グリップコントロール(ヒルディセントコントロール付き)」が装備されることだ。
グリップコントロールとは、シトロエンがラリーフィールドで培った駆動力制御、車輌運動制御のノウハウを活用したトラクションコントロールの進化版ともいえる機能だ。路面状況に合わせてパワートレーンの出力特性やブレーキを統合制御する。
グリップコントロールには、「ノーマルモード(通常舗装路)」「スノーモード(雪道/凍結路」「マットモード(ぬかるみ)」「サンドモード(砂地)」「オフモード(ESCオフ)」の5つのモードが用意される。とくに「サンドモード(砂地)」の存在はサーファーにとって心強いのではないだろうか。
内外装のブラッシュアップに加え、機能の充実が図られた特別仕様車ベルランゴサーフエディションbyリプカール。サーフィンだけでなく、スノーボードやスキー、キャンプなどのアクティビティにもかっこうの1台といえそうだ。悪路での安心感の高さも良い。車両価格は(税込)364万900円。
シトロエン ベルランゴ サーフエディション byリップカール 主要諸元
●全長×全幅×全高:4405×1850×1850mm
●ホイールベース:2785mm
●車両重量:1590kg
●エンジン:直4DOHCディーゼルターボ
●総排気量:1498cc
●最高出力:96kW(130ps)/3750rpm
●最大トルク:300Nm/1750rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:軽油・50L
●WLTCモード燃費:18.0km/L
●タイヤサイズ:205/60R16
●車両価格(税込):369万4000円