滑りやすくタイヤに厳しいロサイル・サーキット
2021年シーズンも残り3戦、いよいよチャンピオン争いが激しくなってきた。前戦メキシコGPではグリッド降格を覚悟でニューエンジンに交換したメルセデスのルイス・ハミルトンが快勝。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが優勝していれば、チャンピオンシップがほぼ確定となる土俵際で踏ん張った。しかもその速さがあまりに凄まじかったことから、むしろ「形勢が逆転し、ハミルトンが有利になった」という声も上がっている。
現在、ドライバーズチャンピオンシップでフェルスタッペンがハミルトンに14点の差をつけてリードする一方、コンストラクターズチャンピオンシップでレッドブル・ホンダが11ポイント差の2位でメルセデスを追う展開となっている。
2021年F1ドライバーズランキング(第19戦終了時)
1位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)332.5
2位 L.ハミルトン(メルセデス)318.5
3位 V.ボッタス(メルセデス)203
4位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)178
5位 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)151
6位 C.ルクレール(フェラーリ)148
7位 C.サインツ(フェラーリ)139.5
8位 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)105
9位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)92
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14位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)20
2021年コンストラクターズランキング(第19戦終了時)
1位 メルセデス 521.5
2位 レッドブル・ホンダ 510.5
3位 フェラーリ 287.5
4位 マクラーレン・メルセデス 256
5位 アルピーヌ・ルノー 112
6位 アルファタウリ・ホンダ 112
そんな中で迎えるのが、F1初開催となるカタールGP。まずはロサイル・インターナショナル・サーキットがどんなコースか、見ていこう。
ロサイル・インターナショナル・サーキット(Losail International Circuit)は、カタールの首都ドーハから北へ約35km、砂漠の中に位置するレーシングコース。海も近く、風があることから、走り始めは滑りやすく、グリップが低いことが予想される。
1周5.38kmのコースを時計回りに16のコーナー(左コーナー6、右コーナー10)が配置され、F1のラップタイムは1分22秒〜23秒と予想される。メインストレートは1068mと長く、その後のターン1が最大のオーバーテイクポイントとなる。
これまで2輪レースを中心に行われてきたが、F1グランプリ開催に向けてピットレーンなど一部コースが改修されている。なお、照明設備に設置されており、決勝レースはトワイライトレースとして行われる。
タイヤを供給するピレリは、カタールGP開幕にあたって「ロサイル・サーキットはタイヤに厳しいコーナーと非常に攻撃的なアスファルトを備えたサーキットです。砂漠から砂を遠ざけるためにサーキットの周りに人工芝が配置されていますが、路面はほこりっぽく、グリップに影響を与える可能性があります。ストレートは1km強ありますが、16のコーナーはタイトで、タイヤは常にハードに機能します。そうしたことからカタールGPでは、さまざまな要求すべてに対応できる、もっとも硬い3つのコンパウンドが選ばれています。もうひとつのポイントは投光照明の下で夕方に開催されるということです。昼夜の路面温度の変化は大きく、レースが進むにつれて大幅に低下します。決勝レースは現地時間の午後5時にはじまりますが、フリー走行1回目と3回目は昼の時間帯であり、あまり意味がないものになるかもしれません。また、サポートレースが全くないことにも注意しなければなりません」と分析している。
F1第20戦カタールGPでスプリント予選は行われず通常のスケジュールとなり、11月19日13時30分(日本時間19時30分)からのフリー走行1回目で開幕、予選は11月20日17時(日本時間時23時)、決勝は11月21日17時(日本時間23時)に開始される。
2021年F1第20戦カタールGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:11月19日13時30分〜14時30分(日本時間19時30分〜20時30分)
フリー走行2回目:11月19日17時〜18時(日本時間時23時〜24時)
フリー走行3回目:11月20日14時〜15時(日本時間20時〜21時)
予選:11月20日17時〜18時(日本時間時23時〜24時)
決勝(57周):11月21日17時〜(日本時間23時〜)