3つの画素数を選べる新しいセンサーを搭載
ライカM11はフルサイズの裏面照射型CMOSセンサーにトリプルレゾリューションテクノロジーを搭載し、イメージセンサーの全域を使用しながらJPEG、DNGでも60MP(6000万画素)、36MP(3600万画素)、18MP(1800万画素)の3種の記録画素数を選ぶことができるというもの。
60MPでは高性能なアポズミクロンなどで高精細な描写を実現し、36MPや18MPでは撮影時に画素をまとめて撮影するため、後処理などの弊害もなく、連写性能も向上する。またセンサー前面には極薄のガラスを2層重ねた特殊なUV/IRカットフィルターを配し、入射角の大きな光も効果的に補正するという。
映像処理エンジンはLEICA MAESTRO IIIで進化したアルゴリズムにより高精細、高品質な描写と応答性に優れた操作性を両立している。36MPでは、ほぼ枚数制限なしの連続撮影が可能。
見た目は変わらないが中身は一新
ボディのデザインは従来モデルのライカM10、M10-Rと同じサイズで、スタイリングもほぼ継承し、フィルム時代のM型ライカに近いスタイルとなっている。ボディカラーはブラックペイントとシルバークロームの2種で、ブラックボディのトップカバーにアルミニウムを使用され、シルバークロームボディよりも約20%も軽量化されている。シルバークロームボディのトップカバーには真鍮が採用されている。
従来M型ライカではベースプレートを外してフィルムやバッテリーを交換するという儀式を行ってきたが、このライカM11では新たにベースプレートがない構造を採用。バッテリーやSDカードの交換を素早く行うことができるようになった。
記録媒体はSDメモリーカードに加え、M型カメラ初の内蔵メモリーを搭載し、同時記録も可能としている。内蔵メモリーの容量は大きく、64GBのものを採用している。
使用するバッテリー容量も従来の1300mAhから64%アップして1800mAhとし、長時間の撮影が可能となった。さらにインターフェイスにUSB Type-Cを採用し、USB充電にも対応している。
1/1万6000秒の電子シャッターを搭載し、大口径レンズも使えるように
シャッターは電子制御フォーカルプレーンシャッターに新たに電子シャッターを搭載し、最高シャッタースピードは1/1万6000秒を実現、大口径レンズ使用時でもNDフィルターを使わない絞り開放での撮影が可能になる。
液晶モニターは高精細230万ドット、2.95型タッチパネル式で、カバーガラスには強靭な「ゴリラガラス5」が採用されている。メニューのUIにはライカSL2やライカQ2と同様のものが採用され、他機種との統一性を持たせたという。
さらに付属のLeica FOTOSケーブルでスマホやタブレットと接続することにより、さまざまな機能を使える。
このライカ M11は2022年1月21日発売予定。価格はブラック・シルバーともに118万8000円となる。
ライカM11 仕様
●レンズマウント:ライカMバヨネットマウント
●撮像素子:フルサイズ裏面照射型CMOSセンサー
●有効画素数:6030万画素
●ファインダー:大型ブライトフレームファインダー(パララックス自動補正機能付き)
●シャッター速度:60分〜1/4000秒(メカシャッター)、60秒〜1/1万6000秒(電子シャッター)
●最高連写速度:4.5コマ/秒
●記録媒体:SD(SDHC/SDXC)メモリーカード、内蔵メモリー(64GB)
●ISO感度:ISO64-50,000
●液晶モニター:2.95型 TFT(230万ドット/タッチパネル式)
●大きさ:139×80×38.5mm
●重さ:530g(ブラックペイント、バッテリー含む)、640g(シルバークローム、バッテリー含む)
●価格(税込):118万8000円