鮮烈な赤、精密な銀に続いて色の匠が取り組んだのは、どこまでも艶やかな「純白」だった。マツダ独自の塗装技術が生んだ新色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は、手ぬりの工芸品にも通じる繊細な表現力で「白好き」な日本人をとことん妖艶に誘う。

それぞれにテーマ性を伴ったTAKUMINURIの技

画像: 張りのある金属質な面の力強さを表現する秘密は、マシーングレープレミアムメタリックでも採用された高輝度アルミフレークの配合技術にある。

張りのある金属質な面の力強さを表現する秘密は、マシーングレープレミアムメタリックでも採用された高輝度アルミフレークの配合技術にある。

魂動デザインの魅力を支える重要な要素のひとつが、色だ。マツダがこだわり抜いた塗装技術「匠塗TAKUMINURI」が、端正なシルエット、力強い面の力、躍動感あふれるプレスラインなど、すべての造形美の質感をさらに際立たせる。

始まりは、有り余る情熱を全身に漲らせる「ソウルレッドクリスタルメカニック」。鮮やかさと深みが絶妙にバランスした輝きは、マツダのデザインスピリットを象徴するカラーとなった。

続いて誕生したのが、「マシーングレープレミアムメタリック」だ。メタリックな質感を強調しながらも、シルバーともガンメタリックとも違った精密感をメリハリに富んだ映り込みで表現している。「マツダのヘリテージを表現したい」というテーマ性にも、心惹かれる。

マルチコートの複雑な風合いを3層だけで量産化

そして今回、新たにラインナップに加わったのが特別塗装色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」だ。よどみないピュアホワイトがあくまで純粋無垢な切れの良さを感じさせながらも、巧みな陰影表現によって、マシーングレーともまたひと味違ったメタリック感を際立たせている。

画像: 既存の「スノーフレイクホワイトマイカ」と比べ、塗膜の厚さは約30%削減、反射層の厚みも約0.5ミクロンまで薄膜化されている。

既存の「スノーフレイクホワイトマイカ」と比べ、塗膜の厚さは約30%削減、反射層の厚みも約0.5ミクロンまで薄膜化されている。

複雑な深みと色合いを表現する手法としてはマルチコートが一般的だが、匠塗ではクリア層、反射層、カラー(発色)層の3層だけで量産化することに成功している。

光の当たり方によって浮かび上がる複雑な陰影は、輝度の高いアルミフレークを均一に分散させるだけでなく角度まで平行に揃えることで演出される。乾燥工程にも独自の手法を採り入れ、体積を収縮させて一般的な反射層のおよそ15分の1という、極めて薄い塗膜を実現した。

SDGsにも貢献する、よどみなくきめ細かな白

きめの細かい白さは新開発の顔料によって表現されたものだ。もともと下地が透けやすいのが白の難しいところだったが、「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」では、塗膜の暑さが従来比で約30%削減されている。

画像: 欧州市場向けに今夏、日本には今秋の導入が予定されている、新世代ラージ商品群の先兵が「マツダ CX-60」。直6クリーンディーゼルユニットにMHEVを組み合わせるなど、走行性能と環境性能を高い次元で両立しているという。

欧州市場向けに今夏、日本には今秋の導入が予定されている、新世代ラージ商品群の先兵が「マツダ CX-60」。直6クリーンディーゼルユニットにMHEVを組み合わせるなど、走行性能と環境性能を高い次元で両立しているという。

その結果、この魅力的な新しいホワイトの採用は、生産工程でのCO2排出量削減や省資源化にも貢献しているという。コスト的な競争力だけでなく、昨今避けては通れないSDGs的視点からもアドバンテージがあるわけだ。

特別塗装色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は今夏、導入が始まる世界戦略車「マツダCX-60」を皮切りに、CX-70、CX-80、CX-90などのラージ商品群で採用される予定だ。もともと「白」好きの日本人にとっては、かなり気になる新色と言えるだろう。

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