山梨県のほぼ中央にある甲府盆地のSA
双葉SA（下り）は中央の入口に入るとすぐ横にショッピングコーナーが配置されている。
山に囲まれた山梨県で、そのほぼ中央に位置するのが甲府盆地となります。今回紹介する双葉SA（下り）は、そんな山梨の真ん中、甲府盆地にある大型SA。上下線のSA施設が隣接しており、徒歩で行き来できるのも特徴です。また、南側に目を向ければ、見事な富士山の姿を望むことができるのも、双葉SAの魅力です。
そんな山梨県の真ん中にあるSAですから、おみやげも当然、山梨ならではの逸品が揃います。今回紹介するのは、定番となる和菓子と、ちょっと珍しいジャムという2つ。どちらも山梨だからこそできた、おいしいテイクアウト アイテムといえるでしょう。
山の恵みである名水を使った和菓子
「甲州柳沢峠 名水わらび餅（白糖巾着）」をカットして、きな粉と蜜をかけたところ。半透明のわらび餅が、おいしそう！
双葉SA（下り）で大人気となっているのが「甲州柳沢峠 名水わらび餅（白糖巾着）」（一折685円）です。名称にある「柳沢峠」とは、東京の奥多摩と甲府を結ぶ、青梅街道にある峠のこと。青梅街道で、最も高いところが柳沢峠となります。そんな柳沢峠で作られているのが名称の由来です。「名水」とあるのは、柳沢峠で得られる奥多摩湖源流の純天然清水を使っているから。昔ながらの手法で、じっくりと時間をかけて作られているそうです。
定番となるのは「白糖」と「黒糖」のふたつ。バリエーションとして「白桃」や「巨峰」もありますが、こちらは、やや品薄とか。見かけたら、ぜひともチャンスを逃さず手に入れたほうが良いかと思います。
今回、チョイスしたのは「白糖」。パッケージから出してみれば、大きなひとつの四角の塊。それを、付属の竹の楊枝で切り、これまた付属のきな粉と黒蜜をかけていただきます。半透明の白く、プルプルとしたわらび餅を口に放り込むと驚いてしまいました。噛む前に、口の中で溶けていくんです！ フルーティな香りと、上品な甘さにうっとり。暑さを忘れる、清涼感が楽しめます。「ちょっと良いモノをいただけた」という喜びを得られることでしょう。人気があるのにも納得です。
山梨の野菜をジャムにした「VEGEBLE（ベジブル）」
「ベジブル 甘々娘（かんかんむすめ）」は、トウモロコシを使った黄色いジャム。見た目はペースト状だ。
続いては、ユニークなテイクアウト「VEGEBLE（ベジブル）甘々娘（かんかんむすめ）」（810円）です。瓶を見ただけでは、なんだか分からないと思う人がほとんどのはず。これは、山梨の野菜を使ったジャムなんです。野菜を意味する英語「ベジタブル」が由来になっているということで、NEXCO中日本グループと山梨県立大学が共同開発した製品です。
「VEGEBLE（ベジブル）」には、黄色、オレンジ、赤の3種類があります。黄色がトウモロコシの「甘々娘（かんかんむすめ）」、オレンジが「大塚ニンジン」、そして赤が「桃太郎トマト」という、地元・山梨の野菜を材料としています。「甘々娘（かんかんむすめ）」は、段違いの甘さが特長で生でも食べられるトウモロコシ。「大塚ニンジン」は、長さが1.2mにもなることもある太くて長く、そして濃い鮮紅色が特徴。そして、「桃太郎トマト」は、甘みと酸味のバランスの良さが売りだそうです。
この中から今回、チョイスして自宅で試してみたのは、黄色い「甘々娘（かんかんむすめ）」です。見た目は黄色いペースト状で、どんな味なのか予測不能。ペロリとなめてみると、「あっ、トウモロコシそのもの！」という味。ただ、酸味や甘味も強くて「なるほどジャムっぽい」と思える一方、「なんとなく、ポタージュスープのような感じもする」とも思える、不思議な味。でも、トーストしたパンに塗っていただくと、お惣菜パンのような味わい。他にないユニークなおいしさです。
伝統を感じさせる和菓子と、産学連携の革新で生まれた洋風の味。スタンスは両極端ですが、どちらも山梨ならではの味であることも間違いありません。ぜひ、お試しあれ！ （文と写真：鈴木ケンイチ／取材協力：NEXCO中日本）
双葉SA（下り）のショッピングコーナー。山梨県のさまざまなおみやげを用意している。
■中央自動車道・双葉SA（下り）
●営業時間
「ショッピングコーナー」24時間
※コロナ禍の影響により、営業時間が変更になる場合があります。
