カーリースの利用開始に審査が伴います。信用情報を元にして行われ審査落ちすることも稀にありますが、ちょっとした工夫でカーリースは審査に通りやすくなります。ここでは、カーリースの審査に通るための方法を詳しくお伝えします。
カーリースは、まとまった初期費用を用意する必要がなく、負担の少ない形でクルマを所有できるサービスですが、審査に通らなければ利用できません。月額使用料を毎月支払える能力があるのか審査が行われます。
審査自体はカーローンと同じ仕組みと言われていますが、カーリースはクルマを購入するわけではなく、借りる期間以外は残価として車両価格から差し引かれるので、トータルの支払額は新車購入より少なくなるのが特徴です。
そのため、リース期間の選択次第では月額利用料金を抑えられるので、収入に対してのバランスを改善できることから審査に通りやすいと言われています。
ここでは、カーリースではどのような審査が行われるのか、そして審査に通らなかった場合はどう対処すれば良いのか、詳しくお伝えいたします。
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なぜカーリースで審査が行われるのか?
カーリースは、大きな出費を伴わず気軽にクルマを持てるサービスですが、契約に審査があります。その理由は主に以下2つです。
- ①リース会社がリスク回避に審査するため
- ②カーリースは途中で契約変更ができないため
①リース会社がリスク回避に審査するため
リース会社が審査する主な理由は、貸し出したクルマのリース料が回収できないと困るためです。これは一般的なローンと同じ理由です。
リース会社は、毎月の支払額をユーザーと取り決めますが、その場で毎月支払うとユーザーが約束しても、本当に支払い能力があるのか知るすべがありません。そこで、信用保証会社に依頼して、月額使用料が毎月支払えるかどうか審査します。
②カーリースは途中で契約変更ができないため
リース契約のほとんどは5年以上の長期契約で行われ、途中で契約変更するような事態にならないか確認するため審査します。
長期間リースするということは、最初に決めた月額使用料金を契約満了日まで支払い続ける経済力が必要です。つまり、契約者が契約途中で支払い困難となり、プラン変更を申し出るのを避けるためです。
契約時には無理のない月額使用料金であっても、ライフスタイルの変化はいつ訪れるかわかりません。仕事が変わり、収入が減る可能性も出てくるでしょう。そのために契約者の収入や資産状況なども含めて長期契約できるか確認するため、カーリースでは審査しています。
カーリースでの主な審査項目5つ
カーリースの審査項目は公表されていないため、正確なところはわかりません。しかし、一般的には主に以下の項目が審査対象となっていると考えられています。
- ①収入は安定しているか
- ②職業や雇用形態は基準を満たしているか
- ③借入金があるか
- ④居住状況が賃貸なのか持ち家なのか
- ⑤過去に金融事故を起こしていないか
①収入は安定しているか
カーリースの契約で重要視されるポイントは年収です。カーリースは、何年も毎月支払い続ける必要があるので、支払能力が十分ある収入がなければ審査に通ることは極めて厳しいです。
カーリース契約におけるで年収の目安は200万円と言われていますが、必ずしも200万円以上あれば審査に通るというわけではなく、逆に200万円を切っていても審査に通る場合もあります。つまり、どれだけ安定した収入があるのかが重要ということです。
収入の安定性は、正社員や公務員は毎月の給与が安定しているので、審査が通りやすいと言えます。逆に毎月の給与が安定しないアルバイトやパート、また個人事業主の審査は慎重に行われる傾向にあります。なかでも個人事業主の場合、実際はかなりの収入があるのに、税金対策として帳簿上を赤字計上していると、審査で不利に働きやすいと言えます。
②職業や雇用形態は基準を満たしているか
職業や雇用形態も重要で、大手上場企業に就業している場合や公務員は審査で有利になる可能性があります。会社の規模も審査では重要なので、個人経営など小さい企業の従業員の場合は、収入の安定性の判断が難しく、慎重に審査されるケースもあるようです。
審査では勤続年数も重要で、長く同じ企業に勤めていれば、安定した収入が確保できると判断されて審査が通りやすいでしょう。同じく個人事業主でも、長く経営を続けていれば経営が健全で安定していると判断され、審査に通りやすくなります。
ローンもそうですが、勤続年数が1年未満の場合は審査に不利です。しかし、一般的に勤続年数が3年以上あると審査に通りやすいと言われますが、頻繁に職業を変えていると3年勤続年数があっても審査は厳しくなります。
つまり勤続年数はひとつの目安であり、契約する方の年齢と勤続年数から安定した仕事に就いているのか、今後もそのまま仕事が続けられるか判断します。それに加え、就業している企業の健全性も審査しています。
③借入金があるか
生活を長く続けていれば、ローンのひとつぐらいはあるでしょう。しかし、ローンのほかにクレジットカードや携帯電話料金などの支払いが多数あると、カーリースの審査は通りにくいと言って良いでしょう。
クレジットカードも借入です。なかでもリボ払いなどで毎月多額の支払いを続けていると、不利に働く場面もでてくるでしょう。また携帯料金も、最近では2台持ちの方も増えていますが、スマホ決済を使用して多額の後払い金額があると、不利に働く場面が出てくるかもしれません。とはいえ滞納履歴がなければ、それほど心配する必要はないでしょう。
このほか借り入れには住宅ローンもあります。すでに住宅ローンを組んでいると、返済負担率(年間の返済額÷年収×100)がカーリース審査でも重要です。つまり、住宅ローンの支払い比率が収入に対してギリギリだと、カーリースの審査は通らない可能性が出てきます。
④居住状況が賃貸なのか持ち家なのか
カーリースの審査では、居住状況の確認として賃貸なのか持ち家なのか審査されます。もちろん賃貸だから審査が通りにくいということではなく、賃貸でも同じ場所に長く住んでいて、支払能力があると判断されれば審査に通ります。
持ち家の場合、住宅ローンが残っていてもカーローンの審査では資産と見なされるので、カーリースの審査には有利です。
つまりカーリースでは、長期的に支払いを継続できる資金力があるのかが一番重要な問題であり、持ち家のような資産は審査を有利にするプラス材料になります。つまり賃貸であっても、毎月の支払い能力があれば何ら問題ありません。
⑤過去に金融事故を起こしていないか
ローンなどを利用し、過去に遅延や滞納があると審査では不利です。例えば、クレジットカードや携帯電話料金のほか、税金などに遅延や滞納があると厳しいと言えるでしょう。
このほか任意整理や個人再生、自己破産などの債務整理手続きを行った経験があると、審査に通りにくいでしょう。
特に少額の支払いを忘れ、長期間滞納していると注意が必要です。滞納は、どんなに少額でもブラックリストに載ってしまい、審査に通る可能性が極めて低くなります。
滞納でブラックリストに乗る基準は、クレジットカードも携帯電話も2〜3カ月滞納が続くことが一つの目安になっています。
特に注意する点は、給料日が変わり携帯料金やクレジットカードの支払いが間に合わなかった場合です。これも遅延になるので、そのまま放置し続けるとブラックリストに載ってしまう可能性があります。
カーリースの審査で落ちた場合の対処法
残念ながら、信用情報が真っ白な方でもカーリースの審査に落ちてしまうことがあります。しかし、ちょっとした工夫でカーリースの審査に通ることも少なくありません。
具体的な対策方法として以下の5つがあります。
- ①連帯保証人を立ててみる
- ②クルマのグレードを落としてみる
- ③他のリース会社で審査してみる
- ④家族名義で申し込む
- ⑤頭金を用意してみる
①連帯保証人を立ててみる
カーリースの審査で通らないときは、収入が基準を満たしていない場合がほとんどです。そこで収入が安定した連帯保証人を付けてみましょう。
カーリースを利用する方には、アルバイトや主婦の方もいます。そういった方は、家族や親族で安定した収入がある方を連帯保証人にしましょう。
連帯保証人は、契約者が支払えなくなったときに肩代わりする役割なので、カーリースの審査で通りやすくなるでしょう。
ただし連帯保証人は、契約者が支払えなくなったときトラブルになる恐れもあるので、人選には十分吟味を重ねなければ難しいとも言えます。
このほか自動車の運転免許は18歳から取れますが、未成年なのでカーリースは一人で契約できません。この場合も連帯保証人を付けることで、カーリース審査に通るでしょう。
②クルマのグレードを落としてみる
カーリースでは、自分が欲しいクルマを契約して借りることで使用できます。高いクルマになれば、それだけ毎月の支払額も高額になります。契約者の支払い能力と照らし合わせて、支払いが困難と判断されると契約できません。そこで、審査に落ちたならクルマの総額が安いグレードで再度審査してみると良いでしょう。
カーリースは、契約者が欲しいクルマのグレードと装備を聞いて発注しますが、同じクルマでもグレードにより車両価格が異なります。装備するオプションの種類でも費用が変わるので、審査に通らないならグレードやオプションを落として再度審査すると良いでしょう。
また、クルマによっては審査に通らないこともあります。例えばSUVを選ぶ場合も、国産高級SUVではかなりの総額になりますが、コンパクトSUVにグレードを落とせば総額は数百万円落とせるでしょう。
つまりカーローンと同じく、カーリースでも総支払額が低いほど月額の支払額が抑えられるので、収入が低かったり他に借り入れがあっても審査に通る可能性が上がります。
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③他のリース会社で審査してみる
リース会社の審査は、すべて同じ機関で行っているわけではないので、1社でカーリースの審査に落ちても他のリース会社では審査に通ることも少なくありません。なぜなら、リース会社で審査基準が異なるためです。
リース会社では独自のリース方法で貸し出しており、同じクルマでもリース会社によって月額利用料金が異なります。月額使用料金が安い理由はサービス内容が異なるからですが、自分のスタイルと合致していれば、月額使用料が安いカーリース会社で審査してみると良いでしょう。
また大手信販会社が提供するカーリースは、クレジットカードと同じ信用サービスを使用するので、審査が厳しい傾向です。しかし信販会社を通さず独自に審査するカーリースであれば、審査は甘いと言われています。審査に通らないと言われたら、母体となる企業が金融業者ではないカーリース業者で審査にチャレンジしてみましょう。
④家族名義で申し込む
審査にどうしても通らない場合は、自分名義ではなく家族名義で審査に申し込むことをおすすめします。カーリース会社の中には、家族であれば誰が使用しても問題ないとしているので、そういった業者で審査してみましょう。
家族でも、年収や勤続年数を満たしていなければ審査に通らないほか、住宅ローンの契約者だと、かなり厳しい可能性があります。そこで、家族の中でそういった審査で不利になることが少ない方を選び、審査してみると良いでしょう。
「使用者名義と使用者が同一でなくてはならない」という言葉を、契約者以外は運転できないと誤解している方もいます。しかし、カーリース契約した使用者以外を主な使用者にすることはNGとしているだけであり、契約者以外が運転できないという意味ではありません。
つまり、契約者の家族なら運転できます。ただし、本来の名義人がほとんど使用しない場合は、リース会社によって禁止されていることも多いので確認しましょう。
⑤頭金を用意してみる
カーリースは、毎月一定額を支払うことで利用できるサービスですが、頭金を用意することで月額を減らすことも可能です。つまり月額利用料を減らすことで、審査を通りやすくできます。これは、ローンで頭金を用意すると月々の返済額を抑えられるのと同じです。
カーリースは、車両本体価格や諸費用などを含めた総額を、契約満了までの月数で割って月額を計算しています。つまり頭金を用意すると車両本体価格を大きく下げられるので、月額使用料金は安くなります。
例えば、総支払額300万円のクルマをリースするとき、5年後の残価が120万円だった場合は180万円を60回に分けて支払うので、月額3万円です。しかし頭金で60万円用意できれば、120万円を60回に分けるので、月額は2万円と安くできます。
つまり月額の支払い額が1万円も安くできるので、収入で不安がある方でも審査に通りやすくなるでしょう。
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審査に通りやすいカーリース会社
審査はカーリース会社によって異なりますが、なかには審査に通りやすいカーリースが存在します。その主なカーリース会社は以下の5店舗です。
- ①MOTAカーリース
- ②KINTO
- ③定額カルモくん
- ④コスモMyカーリース
- ⑤カーコンリース
①MOTAカーリース
MOTAカーリースは、契約期間の中に最長11年が用意されているので、月額利用料金を抑えられ、しかも収入条件に、主婦や学生でも安定した収入がある連帯保証人があると申し込めるほか、年齢も18歳以上75歳以下まで申し込める懐の広さが魅力でしょう。
審査の際に必要があれば連帯保証人に連絡が来るので、カーリースの審査で不安があるならMOTAカーリースで試してみると良いでしょう。
例えばダイハツ ミライースを選択した場合、11年のボーナス併用(3万6,300円×22回)にすると月額使用料は5,940円と格安になります。しかも頭金0円なので初期費用もないので、申し込みやすい点が魅力です。
MOTAカーリースではボーナス払いにも対応しているので、高額なクルマも身近にリースできるでしょう。そのため、リース会社では珍しい国産高級ブランドレクサスも取り扱いがあります。当サイトでもお勧めしているカーリースサービスなので、一度候補に入れてみてはいかがでしょうか。
②KINTO
KINTOは、トヨタグループが展開するサブスクリプションサービスで、トヨタ車とレクサス車のみを扱っています。月額使用料金はメンテナンス費用から任意保険まで含めているので、他のリースより少し高めですが、まだ登場したばかりとあって、集客に力をいれており間口を広く設けています。
KINTOは、学生や主婦の方、住宅ローンを持っている方や年金生活者も、実際にKINTOを利用していると、公式HPに記載があります。このなかで特に年金生活者は、クルマをローンで購入するにはかなりハードルが高くなります。その点KINTOであれば、年金受給者でもクルマに乗れる夢が叶うので、おすすめと言えるでしょう。
③定額カルモくん
定額カルモくんは、新車カーリースに月額1万1220円~と、非常にリーズナブルな料金設定を設けているので審査に出しやすいと言えます。
また、新車カーリースで審査に落ちた場合も、中古車を利用するカーリースプランへの審査を案内してくれるので、他の店舗にリース審査依頼することなく欲しいクルマを手に入れられる可能性が高まります。
月額利用料が安いので、収入に不安があるアルバイトや非正規雇用の方でも審査に通りやすいと言えますが、さらに連帯保証人を用意すれば専業主婦の方でも審査に通る可能性があります。
様々なプランのなかでも最長11年のリースを用意していることから、どのクルマも月額利用料金をかなり抑えられるでしょう。よって、収入と月額利用料金のバランスを重視する審査も、意外にすんなり通るプランが選べると言えます。
④コスモMyカーリース
コスモMyカーリースは、ガソリンスタンドのコスモ石油グループが展開するカーリースで、月々のリース料を抑えられるボーナス併用や頭金の選択ができますから、審査に出しやすいと言えます。
このほか、月の走行距離制限を500km、1000km、1500Kmの中から選ぶことが可能で、月の走行距離が少ないほど毎月の使用料が安くなる仕組みを設けているのも特徴なほか、最大84カ月の利用の選択も可能です。
例えば人気のN-BOXを84カ月リースする場合、月500km、頭金50万円、ボーナス払い5万円を選択すると、ひと月の使用料は6490円となり、かなり審査の難易度を下げることが可能でしょう。
コスモMyカーリースでは、学生向けに自動車免許取得とセットになったプランがあります。安定した収入がなくても、連帯保証人を付けることで審査が通り、学生もカーリースができる仕組みを設けているのが特徴です。
さらにコスモMyカーリース指定のクレジットカードを所有している方や、所有していなくても契約時に新たに作成すると、全国のコスモ石油のガソリンスタンドで割引が受けられるのも魅力的です。
⑤カーコンカーリース
カーコンカーリースは、新車だけでなく中古車も選択できるので、月額使用料を抑えられることから審査に出しやすいカーリース会社でしょう。
カーコンカーリースの公式HPでは、定期収入のある家族を連帯保証人とすれば、無職の方でも「もろコミプラン」に申し込みできるとしているほか、フリーターや主婦の方、そして75歳未満の方も申し込みが可能です。
このほか、カーリース契約するクルマで審査が通過した後でも、グレードやオプション変更が可能なのもカーコンカーリースの特徴です。
ダイハツ ミライースのカーリースを選択して最長11年の「もろコミプラン」を利用した場合、ボーナス支払いを4万4000円年2回選択すると、月額使用料を8140円まで抑えられるので、審査に通る可能性がグッと高まります。
まとめ
審査がないカーリースはありません。カーリースでクルマを借りるには、利用者に長期間の支払い能力があるか確かめるために必要だからです。
しかし、審査といっても毎月の利用料を支払える収入があれば問題がなく、仮に審査に落ちてもグレードを下げたり利用期間を長期化するなどして月額利用料金を下げる工夫をすると、審査に通りやすくなります。またリース会社ごとに審査方法も異なるので、利用するリース会社を変えるのもひとつの方法でしょう。
カーリースは、最終的に支払う金額が残価設定を設けて安くなるので、カーローンより月の支払額が抑えられることから審査に通りやすい傾向にあります。カーローンで審査に通らなかった方もカーリースにチャレンジしてみると、憧れのマイカーを入手できるチャンスが生まれるでしょう。