グリッド降格のフェルスタッペンが最速という皮肉
シーズン後半戦の開幕にあたり、パワーユニットを交換しため、フェルスタッペン、シャルル・ルクレール(フェラーリ) 、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ランド・ノリス(マクラーレン)ら実に7人のドライバーのグリッド降格が決定。予選はなんとも微妙な争いとなった。
フェルスタッペンをはじめとしたグリッド降格ドライバーは、持ちタイヤをマネージメントしながら、チームメイトをサポートすべく予選を戦うことになったからだ。
そんな中で素晴らしい走りを見せたのがフェルスタッペン。Q3の最初のアタックでは新品のソフトタイヤで軽々と1分43秒665のタイムをマーク。グリッド降格が決定しているため、最終アタックは行わず、これで早々と予選を終えた。
注目のポールポジション争いはその後、予想どおり、サインツとペレスの一騎討ちとなったが、最終アタックでも両者はフェルスタッペンのタイムを上回ることができず、なんとフェルスタッペンの記録が最速タイムとなった。しかも、フェルスタッペンとサインツとの差は0.6秒もあった。
一方、フェラーリのルクレールは持ちタイヤに余裕がなかったためアタックを控え、4番手タイムでQ3を終了している。
注目のメルセデスは7位ルイス・ハミルトン、8位ジョージ・ラッセルとふるわず。その一方で、アレックス・アルボン(ウイリアムズ)が際立ったパフォーマンスを発揮、9位(スターティンググリッド6番手)に入った。
角田裕毅(アルファタウリ)はQ1の最終アタックの勝負所でコースアウトしてQ2に進出できなかった。ただ、スターティンググリッドは13番グリッドを獲得、決勝での巻き返しが期待できる位置につけている。
タイヤを供給するピレリは「決勝レースは1 ストップまたは 2 ストップになるでしょう。ミディアムタイヤから始めるのが柔軟なアプローチで、ハードタイヤに履き替える1ストップ、あるいは状況に応じて2ストップへの変更も可能になります。セーフティカーが導入されるとまた違った局面が生まれるでしょう。この週末、天候は不安定でしたが、明日日曜日は少し暖かくなると予想されています」とコメントしている。
ベルギーGP予選はすっきりしない結果となったが、決勝では15番グリッド以降に速いドライバーがひしめくことになり、決勝スタートはとんでもなくエキサイティングでデンジャラスなものになりそうだ。グリッド上位組と15番手以降との戦いはどうなるのだろうか。
決勝(44周)は日本時間8月28日22時(現地時間15時)に開始される。
2022年F1第14戦ベルギーGP予選 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)* 1:43.665
2位 55 C.サインツ(フェラーリ) 1:44.297
3位 11 S.ペレス(レッドブル) 1:44.462
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)* 1:44.553
5位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)* 1:45.180
6位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー) 1:45.368
7位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 1:45.503
8位 63 G.ラッセル(メルセデス) 1:45.776
9位 23 A. アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)1:45.837
10位 4 L. ノリス(マクラーレン・メルセデス)* 1:46.1178
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12位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)
19位 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル)
*はパワーユニット交換のためグリッド降格
■2022年F1第14戦ベルギーGP決勝スターティンググリッド
1位 55 C.サインツ(フェラーリ)
2位 11 S.ペレス(レッドブル)
3位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)
4位 44 L.ハミルトン(メルセデス)
5位 63 G.ラッセル(メルセデス)
6位 23 A. アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)
7位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)
8位 12位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)
・・・・・・・・・
13位 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル)
15位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)
16位 16 C.ルクレール(フェラーリ)
17位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)
18位 4 L. ノリス(マクラーレン・メルセデス)