冬になったらスタッドレスタイヤにしなければならない降雪地域なら話は別だが、そうではない都市部であれば、雪が降っても走ることができるオールシーズンタイヤは、季節の変わり目に面倒なタイヤ交換が必要ない便利な安全用品だ。そこで今回は、グッドイヤーの新作「VECTOR 4SEASONS GEN-3(ベクター フォーシーズンズ ジェンスリー)」& 「 GEN-3 SUV(ジェンスリー エスユーブイ)」を試してみた。(Motor Magazine 2022年11月号より)

これまでのオールシーズンタイヤのすべての性能をワンランク引き上げた

四季をとおして安全に走ることができると、オールシーズンタイヤの需要が年々高まっているという。それは当然だろう。毎日雪が降り、常にアイスバーンを走るような地域でなければスタッドレスタイヤほどの雪上性能はいらない都市部などでは、季節の変わり目ごとにタイヤ交換も必要ないので理想のタイヤだろう。

画像: ベクター フォーシーズンズ GEN-3。

ベクター フォーシーズンズ GEN-3。

ただし、私はこれまでオールシーズンタイヤを履いてこなかった。その理由は、ずいぶん前にテストした時の評価が低かったからだ。ウエット路面だと思いどおりに止まらない、ドライ路でも高速走行時はタイヤからのインフォメーションが希薄、エクストラロードの設定や希望のサイズがない、パターンノイズがうるさいなどあまりいい印象を持っていなかった。

これなら少し面倒でも、冬期はスタッドレスタイヤに交換したほうが安全に、そして安心して過ごせると考えている。そんな印象を持ちながら、グッドイヤーの最新オールシーズンタイヤ「VECTOR 4SEASONS GEN-3/GEN-3 SUV」をテストする機会に恵まれた。

4SEASONS GEN-3は、オールシーズンタイヤに「プレミアム」な価値を提供したというが、それはつまり、「4Seasons Hybrid」の全天候型対応の基本性能はそのままに快適性を加え、すべての性能を1ランク上に引き上げたということのようである。

そのために今回採用された技術が「新Vシェイプドトレッド」や「スノーグリップテクノロジー」、「アクアコントロールテクノロジー」、「ドライハンドリングテクノロジー」、「新オールウエザーシリカコンパウンド」、「プログレッシブオブリークグルーブ」である。

実際にテストすると、ウエット路面の70km/hからのフルブレーキでは「4Seasons Hybrid」よりも短い制動距離で止まることが確認できた。さらにウエット路面でのハンドリングも好印象、不安定な動きはまったく見られなかった。

これで雪上性能が満足できるレベルなら、このオールシーズンタイヤは、これまでのネガな印象を十分に覆すことができると感じた。機会があれば雪道を走ってみたいとも思えるタイヤだった。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)

画像: 4SEASONS Hybridよりウエットブレーキ性能は8%向上。

4SEASONS Hybridよりウエットブレーキ性能は8%向上。

サイズ表

◎GEN-3
245/40R19 98Y XL、255/40R19 100Y XL、245/45R19 102W XL、235/40R18 95W XL
225/45R18 95W XL、225/55R18 102W XL、225/45R17 94W XL、245/45R17 99Y XL
205/50R17 93W XL、225/50R17 98W XL、205/55R17 95V XL、215/55R17 98W XL
225/55R17 101Y XL、215/60R17 100V XL、205/55R16 94V XL、195/60R16 93V XL
205/60R16 96V XL、215/60R16 99V XL、185/60R18 88V XL、185/65R15 92V XL
195/65R15 95V XL
◎GEN-3 SUV
255/50R20 109W XL、235/65R18 110V XL、235/55R17 103Y XL、225/60R17 103V XL
225/65R17 106V XL

This article is a sponsored article by
''.