自宅とカーナビをネット接続して録画映像を
パナソニックのストラーダといえば、大画面カーナビを数多くの車種に装着できることで知られ、2016年に9V型画面・144車種対応で登場したF1D以降、1年ごとにモデルチェンジして2019年モデルでは10V型画面・400車種対応に、2020年モデルでは有機ELディスプレイ採用、2021年モデルでは高速CPUに刷新するなど高速レスポンスを実現して、470車種対応になるなど、進化を続けてきた。
そして2022年11月1日、新型2022年モデルが発表された。
従来モデルから引き続き採用される10V型の有機ELディスプレイは、「F1X PREMIUM10」の愛称を与えられた2モデル「CN-F1X10BGD」と「CN-F1X10GD」に搭載される。この2モデルの違いは主に動画再生メディアで、前者はブルーレイ&DVD、後者はDVDのみとなっている。
装着可能車種数も増えて、新車だけでなくすでに販売を終了しているモデルも含めて490車種以上に、ディスプレイの上下スライドや前後チルト、奥行調整(取付時のみ)に加え、左右各々15度のスイング機能を利用可能となっている。また、ディスプレイは特に厚さ約4.7mmと薄型軽量化されており、走行時の画面ブレを抑えた設計である点も特徴として挙げられる。
さて、今回登場したFシリーズ2022年モデルの新機能といえば「レコーダーリンク」だ。
近年YouTubeやSNSのユーザー拡大によりテレビ番組への注目度は下がったかに思われたが、実はまだリアルタイム/録画によるテレビ視聴に対する支持率は圧倒的に高いことがわかっている。(※)そんな背景もあって新投入されたのが本機能で、レコーダーに録りためた番組を自宅インターネット回線とスマートフォン(Bluetooth・WiFi)を経由してFシリーズカーナビで見られるようにするというものだ。
※インプレス調査による動画配信ビジネス調査報告書2022より
リアルタイムのテレビ視聴は従来モデルでもできたが、これに加えて地上波だけでなくBS・CS放送の録画も車中で視聴できるようになったということだ。しかも、自宅のレコーダーはパナソニック製に限らずシャープ製・東芝製、そして外付けHDDとしてバッファロー製やIOデータ製にも対応しているという。詳しい機種についてはスマホアプリ「DIXIM Play」の紹介サイトに掲載されている。
スマホを経由して動画を再生することからデータ通信量を気にする人もいるかもしれないが、ビットレートを調整できるようになっており、低画質の場合で1時間あたり約500MB、標準画質で同700MB、高画質で同1000MBと設定できる。また、ひと月のデータ通信量目安を表示されるので安心感もある。
ただし、運転席・助手席で視聴でいるのは停車中のみ。リアモニターを設置してあれば、走行中でも後席で視聴可能となる。
「利用開始から」3年間、無料地図更新できるように
前述したが、2021年モデルでCPUを含めてプラットフォームを刷新されて、地図表示はより高精細にさらに画面展開も高速レスポンスになるなど、カーナビとしての基本性能を大幅に高められた。特に地図の3D表示でビルや建物の透過率を自動で調整、時間帯ごとのリアルな光の描写を行うなどの機能「HD美次元マップ」を搭載している。
またルート案内中の、曲がる交差点までの詳細なレーン情報をよりわかりやすくすることで車線変更しやすく、またルート探索にかかる時間を2020年モデル比で半分以下に短縮、タッチ操作に対するレスポンスの高速化を図る「ダイレクトレスポンスII」を搭載など、使い勝手の向上も図られている。
もうひとつ新型の特徴を挙げると、無料地図更新を「利用開始から3年間」受けられるというものだ。従来はモデル発売時期から最大で3年間となっていたが、これをユーザーフレンドリーな期間設定に変更したことになる。
パナソニック ストラーダ Fシリーズ ラインナップ
CN-F1X10BGD(10V型有機ELディスプレイ/BD・DVD再生):26万円前後
CN-F1X10GD(10V型有機ELディスプレイ/DVD再生):24万円前後
CN-F1D9GD(9V型LEDバックライト液晶ディスプレイ/DVD再生):17万円前後
※メーカー発表の価格はすべてオープンで、上記の数値は「想定販売価格」となる。