オンラインゲームを車内で遊べるように
インターネット通信環境やスマートフォンの進化、さらには動画や音楽配信のサブスクリプションサービスの充実化など、さまざまな要因によりクルマのなかでの過ごし方も少しずつ変わってきている。こうしたニーズの変化に対応するためカーナビも進化、カロッツェリアのフラグシップブランド「サイバーナビ」は2019年、ひと足先にオンライン化を実施していた。
そしてカロッツェリアのもうひとつのカーナビブランド「楽ナビ」もまた、2023年3月発売予定の新型でオンライン対応へと進化することが発表された。新ラインアップは15機種用意されて、「920-DC」、「720」、「520」、「120」に大きく分けられるが、いずれもがWiFi通信可能なモジュールを搭載し、また車内向け通信サービス「docomo in car connect(ドコモ インカーコネクト)」に対応している。
このLTE通信サービスを利用するためにはNTTドコモとの契約(1日プランから年間プランまで、いくつか用意されている)とネットワークスティックが必要となるが、「920-DC」系にはネットワークスティックを同梱されている。
このオンライン化で何ができるようになるのかといえば車内のWiFiスポット化で、LTE通信量に制限がないため、地図データをより手軽に更新(モデルによって更新できる対象期間・回数は異なる)できたり、「お出かけ検索」でより目的地検索をスマホライクにもできるようになる。
最大のメリットは通信量を気にせずインターネットできることで、動画配信をスマホやタブレットで見たり、Nintendo Switchをはじめとする携帯ゲーム機でオンライン通信もできる。さらにはミラーリング機能(HDMI接続)によって、こうした映像を後席モニターのような外部モニターに映し出して同乗者が楽しむこともできるようになるのだ。
そしてもうひとつ、新たなラインナップに加わったのがディスプレイのフローティング構造を導入したモデルで、型番に「RF」と付いているものだ。画面がコンソールに埋め込まれるタイプではなく、数センチ手前にレイアウトされるので操作性の向上、そしてモニター部を前後に20mm・上下に30mm・左右に30mm・角度を前後に75度調整できることでさまざまな車両への取り付けが可能となったのだ。取り付け可能車種はパイオニア調べによると、2022年12月現在で548車種にものぼるという。
画面の大きさやフローティング構造、メディアドライブやSDカードスロットの搭載/非搭載などの違いによって15の機種を用意され、いずれも価格はオープン。実勢価格は「920-DC」系で約15万円〜19万円、「720」系で約10万円〜14万円、「520」系で約8万円〜10万円、「120」系で約7万円を想定されている。
ちなみに新しい楽ナビ発表と同日、9インチ画面を搭載したディスプレイオーディオ「DMH-SF500」も発表された。1DINサイズのフローティング構造で多くの車種に取り付けでき、スマートフォンを接続することでApple CarPlayやAndroid Autoのアプリを画面に映し出して使用できる。もちろんカーナビや音楽アプリなどに対応している。価格はオープンで8万円前後の実勢価格を想定、2023年3月の発売を予定されている。