1号車はパフォーマンスを重視した仕様
ボディカラーは、1号車（左）がアップルグリーン、2号車（右）がシルバーテンペストとなる。
コンチネンタルGT Sにレスポンスの良さと俊敏性を与えているのは、強力で軽やかに回る軽量な4L V8ツインターボエンジンだ。最高出力550ps、最大トルク770Nmを誇り、0-100km/h加速はわずか4.0秒の実力を持つ。
さらにベントレーが初めて開発した先進の48V電動アクティブアンチロールコントロールシステム、ベントレーダイナミックライドがその感動をより高める。0.3秒で1300Nmを発生させ、アンチロールバー内のモーターがコーナリングフォースをアクティブに補正し、ハードなコーナリング時のボディのロールを最小限に抑えるとともに、左右のホイールを互いに切り離すことで巡航速度での乗り心地を向上させている。
今回製作された特別な2台の車両は、それぞれ異なる仕様としている。まず1号車は、優勝したレースカーのカラーリングからインスピレーションを得て、鮮やかなアップルグリーンのエクステリアに、ベルーガブラックのルーフ、ウイングミラー、ロウアーバンパー、リアトランクなどで構成。ユニークなフロントのビジュアルには、レーシングカーと同じようにグリル内に「ナンバー7」が描かれている。
さらに1号車はパフォーマンス重視のテーマを強調するため、エクステリアのブライトクロームメッキをポリッシュブラックに変更するブラックラインスペシフィケーションや、フロントスプリッター、サイドスカート、リアディフューザーをカーボンファイバー製に変更するなど、よりアグレッシブなビジュアルを実現している。
1号車はボディカラーと同じアップルグリーンの差し色を各所に配置。
2号車は内外装をよりスタイリッシュに変貌
ロードカーとしての快適性も考慮したシート形状を採用。
インテリアはレーシングカーよりもはるかにラグジュアリーでありながら、パフォーマンスも感じられる仕様としている。ベルーガのレザーとダイナミカを使用し、アップルグリーンのパイピングとコントラストステッチをアクセントにしており、エクステリアと完璧に調和させた。
ヘッドレストには「BATHURST」のステッチが入り、トレッドプレートには「One of Two」の文字が入っている。助手席側のカーボンファイバー製のテクニカルフィニッシュのフェイシアには、サーキットを表現したユニークなメタルオーバーレイが施されている。
一方の2号車は、2017年末に発売され2018年に参戦を開始した第2世代のコンチネンタルGT3の導入を反映し、シルバーテンペストで塗装されている。1号車と同様、エクステリアとビスポークのキャビンにブラッククロームとカーボンファイバーの特別なスタイリングを採用している。
バサースト12時間のイベントディレクターであるシェーン・ルジス氏は次のようにコメントをしている。
「ベントレーはすぐにバサースト12時間レースの象徴的存在となり、参加者の多くに愛されるチームとなりました。彼らはマウントパノラマサーキットに衝撃をもたらし、2020年の優勝はレース史上最も人気のあるシーンの1つであり、繰り返しリプレイされる象徴的なシーンとなっています。2台のコンチネンタルGT3の参戦は人々の記憶に長く残る印象的なものでしたが、その時と同様、とてもスペシャルでユニークな2台のコンチネンタルGT Sの製作をすることでベントレーがレースでの優勝をお祝いすることのお手伝いができることを誇りに思います」
スペシャルなアイテムを装着してスタイリッシュに仕立てた2号車。
