最高出力520psの2.9L V6ツインターボを搭載
ジュリアとステルヴィオに今回設定された限定車「クアドリフォリオ100thアニヴェルサリオ」は、クアドリフォリオ(Quadrifoglio=四つ葉のクローバー)のエンブレムを装着した最初のモデル「RL」が、1923年のタルガ・フローリオで優勝してから100周年を迎えることにちなんでいる。
クアドリフォリオ100周年を記念したハイパフォーマンスモデルとして、ジュリア/ステルヴィオともに、最高出力が520psへ引き上げられた2.9L V型6気筒ツインターボエンジンを搭載。アクラポビッチのエキゾーストシステムや機械式のセルフロック式ディファレンシャルも標準装備されている。
エクステリアでは、グリルやドアミラーがネイキッドカーボンファイバーで仕上げられるほか、新開発の「3+3」アダプティブフルLEDマトリクスヘッドランプ、アダプティブドライビングビーム、チェントロスティーレがデザインした100周年記念エンブレム、ゴールドのブレーキキャリパーなどが備わる。ホイールはジュリアには19インチ、ステルヴィオには5ホールのダークカラーが装着される。
ブラックとアルカンターラレザーの特別なコンビネーションが施されたインテリアでは、ゴールドのステッチや3D仕上げのカーボントリムがスポーティな雰囲気を盛り上げている。
ボディカラーは、ロッソ・エトナ、ヴェルデ・モントリオール、ネロ・ヴルカーノの3色。間もなく価格など詳細が発表され、欧州で販売が開始される。日本導入については未発表。
クアドロフォリオとレーシングスピリッツの100年の歴史
クアドリフォリオの伝説は、1923年4月15日、世界で最も古いレースのひとつであるタルガ・フローリオの14回大会での勝利から始まった。
当時タルガ・フローリオは自動車メーカーやドライバーにとってマイルストーンというべき重要なレースだった。アルファロメオもこのレースを重視し、タルガ・フローリオ専用バージョンの直列6気筒エンジンを搭載する「RL」を開発し、必勝を期して4人の才能あるドライバーを起用した。
そして、そのうちのひとり、ウーゴ・シボッチが彼のスキルと一連の幸運な出来事のおかげで勝利を持ち帰ったのだが、その彼のクルマには「幸運を願って」クアドリフォリオが描かれていた。
それ以来、アルファロメオのレーシングカーにはクアドリフォリオが描かれ、タルガ・フローリオをはじめ、グランプリ、ミッレ ミリア、そしてル・マンで何度も勝利を重ね、アルファロメオとクアドリフォリオは切っても切れない関係となった。
その後、クアドリフォリオのバッジはジュリアスプリントで初めて市販車に登場し、驚くべきパフォーマンスを発揮、今日まで続く伝説となっている。