「スピードの殿堂」の名で知られる伝説のモンツァ サーキットに着目
F1に参戦するアルファロメオは、そのワークスチームの舞台裏を紹介するドキュメンタリーシリーズ「Beyond the Visible(ビヨンド ザ ビジブル=舞台裏の先にあるもの)」を公開してきた。これはモータースポーツファンのみならず、ふだんF1を観戦しない人でも楽しめる興味深い内容になっており、これまで公開された4つのエピソードはいずれも好評を博している。
2022年9月に公開されたエピソード1「Before we hit the ground(グリッドにつく前に)」では新しいシーズンの開幕戦に向けた準備、続くエピソード2「Trust is gained(信頼を獲得)」ではドライバーのメンタルやフィジカルのハードなトレーニング、エピソード3「The Hidden Backbone(隠されたバックボーン)」では複雑なロジスティクス、そしてエピソード4「Measuring the unmeasurable(計測不可能なものを計測する)」では目に見えない空気の力学にスポットを当ててきた。これらはまさにF1グランプリにおける技術開発や奮闘の舞台裏を紹介するものとなっている。
そして今回公開された「Monza: the Temple of Speed(モンツァ:スピードの殿堂)」はその第5弾であり、最後のエピソードとなる。
エピソード5は、F1サーキットの中でも象徴的な存在となっているモンツァへのオマージュ。アルファロメオは、1950年9月、このサーキットでニーノ・ファリーナの駆るアルフェッタ158で初代F1タイトルを獲得している。そしてその後も、タッツィオ・ヌヴォラーリ、ファン・マヌエル・ファンジオをはじめとした多くの名ドライバーによりエキサイティングな栄光を打ち立てた。
モンツァは他のどのサーキットとも違う体験ができる場所であり、非常に高速でドライバーに技量を要求するのはもちろん、エンジニアやメカニックを含めたチーム全体でマシンのセットアップを突き詰めていく能力を求める。データの解析と開発は複雑な作業で、チームは絶えず緻密な計算と判断が求められ、ドライバーが自信を持って最高の力を発揮できる状態を作り上げなければならない。
今回のエピソード5では、こうした舞台裏によって生み出されたパフォーマンスとスタンドに詰めかけたファンの感情が魔法のように融合して、モンツァが「the Temple of Speed(スピードの殿堂)」となっていく模様がドラマチックに描かれている。
アルファ ロメオF1マネージャーのクリスティアーノ・フィオリオは「『Beyond the visible』は、とてもエキサイティングな試みでした。私たちの心のふるさとであるモンツァをテーマにした最終エピソードは、この素晴らしいプロジェクトの締めくくりにふさわしいものでした。プロフェッショナルとして見事な仕事をしてくれた、制作チームの全員に心から感謝しています。F1のピット裏を、この分野のエキスパート以外の人たちにも見てもらうことができたことを、私たちは嬉しく思っています。次の企画については、乞うご期待とだけ申し上げておきましょう」と語っている。