2024年4月24日(現地時間)、メルセデス・ベンツ Gクラスのマイナーチェンジモデルがアメリカ・ロサンジェルスと中国・北京で同時に発表され、ラインナップに電気自動車版の「G580 with EQテクノロジー」が加わった。昨年秋のジャパンモビリティショー2023で公開された「コンセプトEQG」が、いよいよ市販モデルとして設定されることなる。

Gクラスの人気は衰えるどころか高まるばかり

メルセデス・ベンツ Gクラスは、ミリタリーモデルのゲレンデヴァーゲンをルーツに1979年にデビュー。以来40年以上、基本コンセプトを変えることなくアップデートを重ね、今もオーフローダーの頂点に君臨する「キング・オブ・オフローダー」と呼ばれている。

画像: Gクラスらしいスクエアで機能的なフォルムを継承しながら、エアロダイナミクスも追求。空気抵抗Cd値は従来の0.53から0.44まで改善されたという。

Gクラスらしいスクエアで機能的なフォルムを継承しながら、エアロダイナミクスも追求。空気抵抗Cd値は従来の0.53から0.44まで改善されたという。

2018年6月に大幅改良されたが、ゲレンデヴァーゲンの時代から継承されているオフロード走行に適したラダーフレーム構造とながら、悪路走破性、耐久性、剛性、安全性、実用性を高めてきた。

そんなGクラスの人気は衰えるどころか、その骨太な基本設計への評価は高まるばかりで、2021年に過去最高の販売台数を記録した。しかし半導体不足の影響により、生産が追いつかず、日本だけでなく世界的に受注中止となり、それがまた「Gクラス人気」を沸騰させることにもなったのはご存知のとおり。

そんなGクラスには、かねてよりフェイスリフトを含むマイナーチェンジの噂があったが、それがついに発表されたということなる。

フェイスリフトで進化を表現。MHEVとともにEVも追加

新型Gクラスは今回の改良で、全車に48Vマイルドハイブリッドが搭載されるなど大きく進化している。だが、やはり注目はこの電気自動車版「G580 with EQテクノロジー」の追加だろう。

画像: 最新のMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)インフォテインメントシステム、ナッパレザーのステアリングホイール、タッチコントロール付きの12.3インチ ディスプレイを標準装備。サスペンション形式は、フロントがダブルウィッシュボーン、リアはリジッドを踏襲。

最新のMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)インフォテインメントシステム、ナッパレザーのステアリングホイール、タッチコントロール付きの12.3インチ ディスプレイを標準装備。サスペンション形式は、フロントがダブルウィッシュボーン、リアはリジッドを踏襲。

まず注目は、電気モーターを各輪に1基ずつ合計4基搭載されていること。それぞれのモーターの最高出力は108kW(147ps)、最大トルクは291Nmで、4基合計の最高出力は432kW(588ps)、最大トルクは1164Nmとなる。

そのパワーはトルク ベクタリング、バーチャルディファレンシャルロックを介して精密に制御され、Gターン、Gステアリング、オフロードクロールといった、さまざまな走行が可能となっている。

Gターンはその場で360度回転ができる機能、Gステアリングはリア側内輪を軸にクルマを旋回させる機能で、狭い場所でのUターンや折返しなどなどで威力を発揮する。

オフロードクロールは低速を維持しながら「這うように」走行する機能で、人が歩くような低速を保ちながら、アクセル操作により最大14km/hまで加速できる。

シャシは新型「Gクラス」のラダーフレームをそのまま使いながら、大容量116kWhのリチウムイオンバッテリーを完全にパッキングされた高剛性ケースに入れられてフレームの間に収められている。

さすがに車両重量は3085kgと軽くはないが、大容量116kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載することで、WLTPモードの航続距離は434-473kmを実現している。

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