愛車のバッテリーの状態を、普段から意識している人は少ないのではないだろうか。今回は、ネットで偶然見つけた安価な電圧チェッカーを興味本位で購入。実際に愛車のハイブリッド車に装着してみたところ、思いがけない数値が表示されて驚くことに。取り付け時の注意点や使い勝手、実際の測定結果まで、詳しくレポートしていこう。

文/写真: 中西 健太
▶▶▶写真「そんな活用法あったんだ⋯!?」シガーソケットでバッテリーチェック!(画像12枚)

1000円でお釣りがくる価格に惹かれ、興味本位で購入

クルマを所有していれば、定期的なバッテリーの点検や交換が必要であることは、誰もが知っているだろう。しかし、実際に愛車のバッテリーがどのような状態にあるのか、具体的に把握している人は意外と少ないのではないだろうか。

かくいう筆者も、その一人だった。特段、愛車のバッテリーに不安を感じていたわけではなく、エンジンの始動などに不具合が生じていたわけでもない。日頃からバッテリーの電圧をチェックする習慣もなく、特に意識せずに過ごしていた。

そんなある日、ネットでカーグッズを物色していたところ、ちょっと気になる製品を発見。それが、槌屋ヤックのブランド「ZIONE(ジオーネ)」から販売されている「ZE-50 LEDボルテージチェッカー」だ。

この製品は、車内のアクセサリーソケットに差し込むだけで、車両の電圧を数値とLEDの色で確認できるというもの。わざわざボンネットを開けたり、テスターを用意したりする必要がないという手軽さが魅力だ。

しかも、Amazonでは大幅に値引きされていて、購入時は1000円でお釣りがくる価格だった。これなら、ちょっと試してみるのも悪くない。

もう一つ、購入を後押ししたのが、筆者の愛車がトヨタのハイブリッド車だったことだ。一般的なガソリン車とは電力供給の仕組みが異なるため、実際に装着するとどのような数値が表示されるのかにも興味があった。

そんなわけで、特に差し迫った必要性があったわけではないものの、好奇心に負けて購入してしまったというわけだ。

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コンパクトで目立たない外観は好印象。ただし装着時には少し戸惑った

届いた製品をパッケージから取り出してみると、想像していた以上に小さく、手に持ってもほとんど重さを感じない。

本体はシンプルなブラックで統一され、いかにも後付けのカーグッズといった派手さはない。個人的には、車内の雰囲気を損なわず、さりげなく設置できそうなデザインが気に入った。

取り付け方法もいたって簡単。アクセサリーソケットに本体を差し込むだけなので、配線作業や工具は一切必要ない。

ところが、実際に取り付けてみると、少し予想外のことがあった。

ソケットに差し込もうとしたところ、思っていた以上に抵抗が大きく、なかなか奥まで入っていかないのだ。

「ひょっとして、サイズが合っていないのでは……?」

一瞬そんな不安が頭をよぎったが、差し込み位置を確認して、グッと押し込んでみると、無事に装着することができた。

装着そのものは短時間で終わったものの、最初は少し戸惑ったというのが正直なところだ。ソケットの形状や個体差によっても感触は異なると思うが、今回の愛車では、想像以上に差し込みが硬かった。

なお、メーカーが指定するソケットの寸法や形状には適合条件があるため、装着できない場合は無理に押し込まず、事前に確認しておきたい。

取り付け後の見た目については、おおむね満足している。ブラックのボディは車内によく馴染み、必要以上に存在感を主張することもない。

ただし、ソケットから本体がやや出っ張るのは気になったところ。もう少し突出量が抑えられていれば、さらにスマートに装着できたと思う。

このあたりは車種やソケットの設置場所によっても印象が変わるだろうが、購入を検討している人は、装着スペースも確認しておくと安心だ。

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実際に電圧を測ってみると、まさかの11.2V! LEDは赤表示に

さて、いよいよ実際に電圧を確認してみよう。

まず、クルマの電源を完全にOFFにした状態では、チェッカーには何も表示されない。今回の愛車ではアクセサリーソケットへの給電も停止するため、当然ながらLEDも消灯したままだ。

続いて、アクセサリー電源をONにしてみる。

すると、LEDが点灯し、車両の電圧が数字で表示された。複雑な設定操作は不要で、電源を入れるだけで数値を確認できるのは実に手軽だ。

実際に使ってみて感心したのが、LEDの視認性である。

表示部は小さめで、数字そのものも決して大きくはない。しかし、LEDの光量は十分にあり、日中の明るい車内でも問題なく確認できた。

さらに便利なのが、電圧の状態に応じてLEDの色が変わる機能だ。青、白、赤という3色を使い分けることで、表示されている電圧がどのような状態にあるのかを直感的に把握しやすい。

電圧の数値だけを見ても、それが高いのか低いのか、すぐには判断できない人もいるだろう。その点、色によって注意を促してくれるのは、なかなか親切な仕組みだと感じた。

そして、今回の測定で思わず驚かされたのが、愛車の電圧だった。

アクセサリー電源をONにした状態で表示された数値は、なんと11.2V
。しかも、LEDは点検が必要な状態を示す赤色になっていたのだ。

「えっ、11.2Vって大丈夫なの……?」

これまで特にバッテリーを気にしていなかっただけに、この結果には少々驚いてしまった。

続いて、ハイブリッドシステムを作動させた状態でも確認してみると、ACCオンのときとは異なる電圧が表示された。

つまり、筆者のハイブリッド車でも、車両の電源状態によって電圧が変化する様子を確認できたわけだ。

ちなみに、一般的なガソリン車ではエンジン作動中にオルタネーターが発電するが、トヨタのハイブリッド車では、通常、DC-DCコンバーターを介して12V系統に電力が供給される。そのため、同じ電圧表示でも、ガソリン車とハイブリッド車では意味合いが異なる。

こうした違いを、実際に数値として目にできたことも興味深かった。

▶▶▶写真「そんな活用法あったんだ⋯!?」シガーソケットでバッテリーチェック!(画像12枚)

ハイブリッド車でも補機バッテリーの管理は必要。思わぬ発見があった

今回の測定で気になったのは、やはりACCオン時の11.2Vという表示だ。

一般的な12V鉛バッテリーは、十分に充電された状態であれば、エンジン停止時に12Vを上回る電圧を示す。今回の数値を見ると、愛車の補機バッテリーが弱っている可能性も考えられる。

もっとも、今回使用したZE-50は簡易的な電圧チェッカーであり、表示される数値はあくまでも目安だ。

アクセサリー電源をONにした状態では、車内の電装品などによって電圧が低下する場合もある。また、ソケットで測定した電圧と、バッテリーの端子で直接測定した電圧には差が生じる可能性もある。

したがって、今回の11.2Vという数値だけで、バッテリーの劣化や交換時期を断定することはできない。

とはいえ、これから寒さが本格化する時期を迎えるだけに、少々心配になってきたのも事実。近いうちに、専門店などで補機バッテリーの状態を点検してもらい、必要であれば交換を検討しようと思っている。

ハイブリッド車には大容量の駆動用バッテリーが搭載されているため、一般的な12Vバッテリーの存在をあまり意識していない人もいるかもしれない。

しかし、ハイブリッド車にも車両の制御システムや電装品などを作動させるための補機バッテリーが搭載されている。これが上がってしまうと、ハイブリッドシステムを起動できなくなる場合もあるため、定期的な点検や必要に応じた交換は欠かせない。

そう考えると、今回の買い物は思いがけず有意義なものになった。

もちろん、この製品だけでバッテリーの寿命を正確に判定できるわけではないし、装着しておけばバッテリー上がりを防げるというものでもない。

それでも、普段はほとんど意識することのない電圧を、手軽に確認できるという点には十分な価値を感じた。

気になったのは、装着時の差し込みの硬さと、取り付け後の本体の出っ張り具合くらい。表示の見やすさやコンパクトな外観、操作不要で数値を確認できる手軽さについては、期待以上だった。

何より、安かったからという理由で何となく購入した小さなカーグッズが、冬を迎える前に愛車の補機バッテリーを点検しようと思わせてくれたのだから、結果としては満足度の高い買い物だった。

ガソリン車はもちろん、ハイブリッド車でも車両の電圧を確認する目安として役立つ可能性がある。ただし、対応するソケットの仕様や測定条件は車種によって異なるため、購入前の確認は必要だ。

高価な機材を用意せず、愛車の電圧を気軽に確認してみたい。そんな人にとって、ZE-50はチェックしてみる価値のあるカーグッズだと感じた。

ZIONE ZE-50 LEDボルテージチェッカー・製品仕様

製品名:LEDボルテージチェッカー
品 番:ZE50(ZE-50)
メーカー:槌屋ヤック
ブランド:ZIONE(ジオーネ)
対応電源:DC12V
表示方式:デジタル数値表示、3色LED表示(赤・白・青)
本体カラー:ブラック
取り付け方法:アクセサリー電源ソケットに差し込み
対応ソケット:内径21mm以上22mm未満の純正アクセサリー電源ソケット
使用上の注意:深さ35mm以下の浅いソケットや特殊形状のソケットでは使用できない場合あり
メーカー希望小売価格:オープン価格
購入価格:Amazonで1000円未満(購入時のセール価格)
備 考:表示される電圧は目安値。日本国内での使用を想定

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