失敗したり、飽きたりしてもすぐに剥がせる
「塗ってはがせるラバースプレー」から始まった“塗ってはがせるスプレー”シリーズに革命を起こしたTSMの「液体フィルムスプレー」。液体ゴムスプレーはすでに数多くのメーカーが参入しているが、スプレーするだけでフィルムのような膜を形成し、なおかつ剥がすことができる商品はTSMの「液体フィルムスプレー」だけ。
現在発売されているカラーバリエーションは、グロスクリア、グロススモーク、グロスブラック、マットクリアの4色。新たに追加されたキャンディーカラーの3色、グロスブルークリア、グロスレッドクリア、グロスゴールドクリアを使ってDIYカスタムに挑戦した。
いま一度この商品の使い方を説明しよう。塗装したい部分の油分をしっかりと落とし、塗装したくない部分はマスキングをする。ここまではカラー缶スプレーとまったく同じ。しかし、異なるのはここから。塗装面の面倒なペーパーがけやプラサフなどの下地処理をする必要がないのだ。まさにお手軽に使えることが「液体フィルムスプレー」の利点。たとえ失敗したり、飽きがきてもすぐに剥がすことができるのも、この商品の最大の魅力だ。
はじめにグロスブルークリアを使ってテールランプのイメージチェンジに挑戦した。
テールランプのカスタムといえば、スモークのレンズカバーをテールランプの上から両面テープで貼り付けるのが一般的。しかし、これではブレーキランプが点灯したときにテープのシルエットが浮かび上がるのが欠点だった。でも液体フィルムスプレーなら直接塗装できるのでそんな心配も無用。
3回〜4回薄く塗り重ねるのがコツ
今回は最小限のマスキングで済ますために車体から取り外して作業した。マスキング後に塗装する部分の油分を拭き取り、ツヤが出るまでまんべんなく吹きかけて乾燥させる。一度に大量にスプレーすると液ダレをおこすので、3回~4回ほど塗装と乾燥を繰り返すのが望ましい。注意点として、厚く塗り重ねると色が濃くなり、1回~2回のスプレーでは剥がすときに膜が薄すぎて剥がしにくいことも覚えておこう。
出来栄えは写真を見ていただければ一目瞭然。もともとブルーのテールランプのような完成度に仕上がった。液体スプレーの耐久年数はおよそ1年間。1年経ってブルーに飽きたらフィルムを剥がして元のクリア仕様に戻せばいいだけだ。
メッキパーツにも使える
次はグロスレッドクリアを使いメッキパーツのイメージチェンジにトライした。作業方法は先に説明した工程とまったく同じ。マスキングをして、塗装する部分の油分を拭き取り、スプレーするだけ。左端上部の写真は3回ほど塗り重ねたもの。メッキの輝きを損なわずに、煌びやかな赤色メッキに変身した。
最後にフォグランプのイエロー化にも挑戦。使用するのはグロスゴールドクリア。これもマスキングしてからスプレーだけ。濃い目のイエローが好みなら厚めに塗り重ねるといいだろう。イエローバルブを購入し、バンパーからフォグランプユニットの脱着作業を考えれば、液体スプレーの方がお手軽だろう。
いろいろな使い方を紹介してきたが、はじめてトライする人でもマスキングと脱脂を確実に行ない、塗装と乾燥のタイミングを間違えなければ大失敗することはないだろう。たとえ失敗しても剥がせばいいだけなので安心して挑戦してほしい。先にも述べたが、このスプレーは傷からボディを守る効果もある。すでに発売されているグロスクリアは無色透明なので、フロントバンパーなどにスプレーしても本来の色を損なうことなく、飛び石などからボディを守ってくれる。アイディア次第で使い方はいろいろ広がる。