4Kで360°撮影できるアクションカメラ
いまやテレビ業界では当たり前のように使用されている小型アクションカメラ。プロからも支持されるその理由は、小型でありながら高画質で、専用のケースを使用すると防水・耐震・防塵機能が備わりハードな撮影でも使用できることだろう。豊富なアタッチメントを使えば、カメラをいろいろなアイテムに固定できるのも人気の理由だ。
現在、小型アクションカメラの先駆者で、トップシェアを誇るのがゴープロ社。いまやこのカメラで撮影されたテレビ番組を見ない日はないほど重宝されている。しかし、今回紹介する新製品はコダック社が開発した「PIXPRO SP360 4K」。最強のライバルに立ち向かうには、やはり相手にないものが必要だが、いまや2Kや4Kで撮影できて当たり前の時代。
そこでコダックが考えたのが、4Kで360°という広範囲の撮影ができるカメラ。具体的になにがそんなにスゴイのかというと、つまりカメラマンいらずということ。
たとえば家族旅行の車内を撮影するときは、フロントウインドウにカメラを装着するだけで全員の顔が撮影されるだけでなく、進行方向や両サイドに広がるきれいな景色も360°に渡り撮影される。カメラマンだけ写っていないという悲しいこともないのだ。
操作が簡単なのも魅力
通常のアクションカメラの欠点は、カメラを固定すると一方向しか撮影できないことだろう。たとえばこれまでのアクションカメラを車内に搭載してサーキット走行を録画するとカメラを自分に向ければ当然撮影されるのは自分だけ。カメラを進行方向に向ければコースしか撮影されない。このどちらかが抜けるだけで面白みが半減してしまう。
しかし、カメラ2台で自分と進行方向を同時に撮影すると面白さも倍増するのだ。でも2台持ちはコストもかかるし、動画編集も面倒。そんな不満を一挙に解決したのが、「PIXPRO SP360 4K」(64,260円)だ。この新モデルの前に発売されているフルHD仕様の「PIXPRO SP360」(44,820円)は別の雑誌でテスト済みで、360°カメラの使い勝手のよさは十分に理解している。
実際に「PIXPRO SP360 4K」を手に取ってみると4Kになった影響なのか、若干サイズが大きくなっているのが気になるが、ボタン形状が変更され、より操作しやすくなっているようだ。
この手のアクションカメラは多機能であるがゆえに、モード設定がとても複雑なのが難点。SP360 4Kも多くの機能が搭載されているが、操作方法はかなりわかりやすい方だろう。
無料アプリで遠隔操作が可能
撮影モードは、動画、スナップ、エンドレス録画、ハイスピード録画、連写、タイムラプス動画から選択。動画サイズは15種類、写真サイズは3種類から選択可能。メモリーカードは別売りで、スピードクラスは10以上で、8GBから128GBのmicroSDHC、microSD、microSDXCに対応する。
操作はカメラ本体でも可能だが、スマートフォン用の専用無料アプリとPC用の無料ソフト「PIXPRO SP360 4K」をダウンロードして使うのがベスト。どちらもWi-Fiでカメラとつながりアングルチェックをはじめ、電源のオン/オフ、録画のスタート/ストップ、モード設定などが遠隔操作でできるだけでなく、録画再生も行えるから大変便利だ。
一度360°カメラの良さを知ってしまうと、もう普通のアクションカメラでは物足りなくなる。価格を気にしないのであれば「PIXPRO SP360 4K」をすすめるが、約2万円も安い「PIXPRO SP360」でもきれいなフルHD撮影が可能なので、こちらもオススメ。動画サイトで「PIXPRO SP360 4K」と検索すれば多くの動画が表示されるので、まずはじっくりと視聴してみよう。