ポルシェとアウディが手を組むことになった。「車両アーキテクチャーの共有に向けて」ということなので、それはかなり大規模になりそうだ。果たして、その結果、どんなニューモデルが出てくるのだろうか。
数カ月で2025年までの計画を決定
4月10日、ポルシェとアウディが“車両アーキテクチャーの共有に向けて提携へ”と発表があった。両社はポルシェがフォルクスワーゲングループの一員になる前からSUVを共同開発してきたが、今回はそうしたレベルを大きく上回る内容になる。
発表によれば「将来の車両アーキテクチャーのための更なる共同計画にゴーサインを出した」ということなので、SUVに留まらず、今後はスポーツカーとサルーンの分野でも手を組むと理解するのが自然だろう。
予想の域を出ないが、現状のスポーツカーラインナップとは別に設定されるEVスポーツカーが共同開発される可能性は高い。さらに次世代のパナメーラとA8は、かなり近い関係になるだろう。
さらに完成車以外の個別技術、アウディのパイロテッド・ドライブ(運転支援システム)や各方面のデジタル技術は共同開発体制になるに違いない。
今後、数カ月で両社の共同チームで協力分野を定めて2025年までの計画を決定するという。
また、この発表と同時にポルシェのオリバー・ブルーメ社長は「時には協力しつつ、一方ではブランドの差別化を維持することにも注力します。ポルシェは常にポルシェであり、それは将来も同じです」と語っている。
一方、アウディのルパート・シュタートラー社長は「両社の最高のブレインが協力し、将来の方向性をまとめます。顧客に最高のソリューションを提供することにおいて、両社は多くの価値観を共有しています」とコメントしている。
ポルシェとアウディが2025年までのビジョンをどう描くのか。共同チームによる計画策定後の発表は実に興味深く楽しみだ。