次世代技術の基盤開発など、いろんな意味で「橋頭堡」
2017年4月4日、愛知県刈谷市に本社を置く自動車部品サプライヤー「アイシン精機株式会社」が、東京臨海副都心に新しい開発センターをオープン。一ヶ月ほど経った5月9日に、報道陣や関係各位を集めて「開所式」が開催された。
グループも含めれば全世界に197社を展開、約10万人が働くグローバル企業体だが、意外なことにこれまで東京地区には営業部隊と半導体の要素技術を中心とした開発部隊だけが置かれていて、国内的にもやや手薄だったのだとか。
新しい「台場開発センター」は、ゼロエミッション、自動運転、コネクテッドといった次世代技術の基盤となる人工知能に関する要素技術の開発を行うと同時に、首都圏の産学連携を強化したり、官公庁とのやりとりをより密にするための「ヘッドクオーター」的役割も期待されているようだ。
お遊びエリアのお隣は、スタイリッシュなワークスペース
ユニークなのは、その職場環境だろう。お隣が巨大商業施設で周囲は観光客が集まる「観光地」というエリア的な特徴もさることながら、自由で闊達な発想、情報交換を実現するために、オフィスデザインまでとても開放的に設えられている。
開設当初は約50名のスタッフでスタートするが、将来的には約100名ほどでの運用が見込まれている。当面は新卒ではなくキャリア採用による新規スタッフが中心にチームを組むが、今後はインターンシップなどを通じて若い「人財」の確保も狙う。
思えば2015年に現在の伊原保守取締役社長が就任して以来、さまざまな意味で「エポックメイキングな動き」が社内を活性化していると聞く。ここお台場の新しいオフィス環境も、アイシン精機トータルでのワークスタイルを変える可能性もあるそうだ。
掲げているスローガンがまた元気いっぱいでいい。「好きなことをやって、いい明日をつくろう」…アイシンのチャレンジする風土は、ますます面白いモノ作りへとつながっていくハズだ。