コンパクトカーからミニバンまで全21サイズ
ピレリの新タイヤ、チントゥラートP6。小型〜中型車用の低燃費タイヤで、アジアパシフィック地域向けの商品となる。タイヤ幅は175〜225、扁平率は65〜50、タイヤ径は14〜17インチまで全21サイズを用意する。
そんなチントゥラートP6を履いたのは、タイヤ担当であるNの愛車、ミニバンの2013年式ルノー・カングー1.6(MT)。サイズは195/65R15 94Vだ。
直前まで履いていたタイヤは、ミシュランのエナジーセイバー。履いてからは1万5000kmほど(1年半ほど)走行、それでも目測で8分山ほどあった。
履き替えて最初に感じたこと「パターンノイズが小さくなった」
履き替えて最初に感じたのは、パターンノイズの小ささ。高速道路を走るとタイヤから「シャー」という高周波の音がするのだが、それが上手く抑え込まれている。
もともと遮音性が良くないカングーだから、あらゆる音が車室内に届いてくるが、タイヤからのノイズが減ったぶん、風切り音が以前より耳につくレベルだ。
ハンドリングはどう? 「ゆるさがミニバンにマッチ」
日本のラベリング制度で「A-b」を取っているのも特徴だ。直前まで履いていたミシュラン・エナジーセイバーが「A-c」だから、転がり抵抗のラベリング「A」は一緒なのだが、走行中アクセルペダルを戻して、スーッと滑らかに転がっていく感覚はチントゥラートP6の方が上だ。
いままでピレリのタイヤで一度も感じたことがなかった、「タイヤのまるさ」も感じられる。この味はかなり好きな感覚だ。
高速走行時、センター付近の無感領域(直線を走行中、ちょっとハンドルを切ってもクルマが反応しない部分)は大きめだ。ただ、これは決して悪いことじゃなく、ハンドル操作に対しシビアではないから、長距離を走っていても疲れにくいというメリットもある。
この感覚、ミニバンのカングーだからこのゆるさがマッチしていると感じたが、もしかしたらクルマがキビキビと動くような感覚が好みな人には不向きかもしれない。
ただ、そこからハンドルを切っていくと、切ったぶんだけ自然なGが出てくるタイプ。ピーキーさはなく、乗り心地を含めてまろやかで穏やかな印象。だからこそスポーツカーではなく、ハイブリッドカーやミニバンに向いていると感じた。
尖った個性はない。だから色々と期待していると、履き替えたとき「?」と思う人もいるかもしれない。だけどこういうタイヤって、長く付き合うと付き合っただけ良さがわかるタイプだと思う。
次はウエットや、街乗りの日常使いなどをレポートしたい。
ライバルのタイヤはどんなもの?
乗っていて感じたのは、王道を行くスタンダードな低燃費タイヤだということ。まだ登場したばかりなので、タイヤショップで価格を調べたわけではないが、おそらくライバルとなるタイヤとしては
●ミシュラン エナジーセイバープラス
●ブリヂストン エコピアEX20
●ダンロップ エナセーブRV504/EC203
●ヨコハマ ブルーアースA
あたりの、トータルバランスの良いスタンダードタイヤ(ベーシックタイヤではない)になってくると思う。
ピレリ・チントゥラートP6って?
ピレリから3月に新しく登場した低燃費タイヤがチントゥラートP6。商品の概要はこちら。
ピレリのなかのポジショニングはこのようになる。