“カリナン”以外考えられない
ロールス・ロイスもついにSUVの世界へ打って出る。そのニューモデルの正式名は結局、プロジェクト名として使われていた“カリナン”とすることが決定した。
さて、そもそも“カリナン”とは1905年に南アフリカのマガリーズバーグ山地深くの鉱山で発見された史上最大のダイヤモンド原石のことだ。3106カラットあったがそこから9つの大きな石と96個の小さな石が切り出された。最大のカリナンⅠは530.2カラットありイギリス王室が所有し、ロンドン塔に展示されている。そして317.4カラットのカリナンⅡは大英帝国王冠に飾られている。
伝統と格式のあるイギリスブランドであるロールス・ロイスのニューモデルの名前としては、まさにこれはベストと言えるもの。プロジェクト名がそのままモデル名になったのも納得できる。
ロールス・ロイス・モーター・カーズのトルステン・ミュラー・エトヴェッシュは「我々はカリナンダイヤモンドを育んだ大自然の素晴らしさにインスパイヤされました。カリナンという名前はこの新型車が踏まえる思想の多くの側面を具現するもので、最大の圧力を受けても怯まぬ耐久性や絶対の堅実性、希少性、尊さ、チャールズ・ロールズのパイオニア精神、冒険精神、サー・ヘンリー・ロールスの技術革新性際立つ絶対のラグジュアリー性を表現しています」と語っている。
さて、このカリナンだがボディはつい先日登場したニューファントムと同様にアルミ製スペースフレーム構造が採用されている。エンジンは当面、V12ということだろうが、さらにプラグインハイブリッドの登場もあるかも知れない。そしてベールを脱ぎ正式発表されるのは今年の夏と予想されている。これで超高級ブランドのSUVが出揃うことになる。