S. スピルバーグ監督の最新作は、近未来の地球を舞台にしたSF映画。VRの世界には、さまざまな作品からキャラクターがゲスト登場?している。
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これでもか!と登場する、さまざまなキャラクター

まさかスティーヴン・スピルバーグの映画に、日本が生んだアニメーションのキャラクターたちが登場する時代が来るなんて思いもしなかった。
時代は2045年、環境破壊などで地球人類の大半がスラム街で暮らす世界。そこで人々は現実世界ではなくジェームズ・ハラデーが開発したバーチャル・リアリティ“オアシス”という仮想現実の世界に没入する生活を送っていた。
ある日ハラデーが提唱したのは、オアシスのゲームを攻略し、隠された3つの鍵を手にした者にオアシスの所有権と2400億ドルの遺産が贈与されること。
世界中の者たちがアオシスのゲームの中で勝利者となるために参加を始める。オアシスの虜となっていた少年、ウェイドも参加ゲームの中ではパーシヴァルという名前のアバターに変身。オアシスの中で出会った仲間たちとともにゲーム攻略を目指すが、さまざまな試練が彼らを追い詰めていく…。

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オアシスというバーチャル・リアリティの世界では、さまざまなキャラクターたちが跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)している。
クルマ関係で並べてみると、カーレース・シーンなどで活躍するのが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのデロリアン。他にも一瞬登場してくるのが「ナイトライダー」シリーズのK.I.T.T.、「AKIRA」のオートバイ、「クリスティーン」の1958年型プリムス・フューリー、「バットマン」シリーズのバットモービル、「マッドマックス」のインターセプター、「マッハGoGoGo」のマッハ号…などなど。

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キャラクターたちならば「アイアン・ジャイアント」のロボット、「チャイルド・プレイ」のチャッキー、「エルム街の悪夢」のフレディ、「ストリート・ファイター」の春麗、「ロード・オブ・ザ・リング」のガンダルフ、「カウボーイビバップ」のソードフィッシュII、キングコングにメカゴジラ(日本版『ゴジラ』のテーマ曲もBGMとして流れる)、宇宙怪獣ガイガン。そして「機動戦士ガンダム」のRX-78-2ガンダム…。

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他にもまだまだカメオ的に登場するキャラクターが(当初は「ウルトラマン」も登場する予定だったらしい)大挙。そしてスピルバーグが敬愛する黒澤明映画出演俳優の三船敏郎をベースにしたキャラクターも。
とにかくカメオ的登場も多いので、一回観ただけでは全部見つけるのは難しそう。下世話な話だが、いったい権利関係がどうなっているのかが一番気になってしまった(笑)。

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当初は昨年末の公開予定だったが、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の公開時期を避けるため米国では3月末に公開。いよいよ日本でも4月20日からゴールデンウィーク映画として公開される。
夏休み映画でも良かったと思うのだが、夏休み映画には「ジュラシック・ワールド」や「ミッション・インポッシブル フォールアウト」などがあるため、この時期になったのかも。

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こうした近未来SF映画は、いかに観る者を驚かせるかが観客の興味を惹かせるところ。その意味ではゲーム好き、サブカルチャー好きにもアピールする1本だろう。
映画の終盤にはバーチャルリアリティ、オアシスの世界観を作ったジェームズ・ハラデーから「僕の作ったゲームで遊んでくれてありがとう」という台詞がある。これはスピルバーグ自身の「映画を観てくれてありがとう」という言葉だと思うし、「仮想現実の世界より現実世界の方がいい」という台詞にもスピルバーグが皮肉を効かせていると思うのだ。 (文:永田よしのり)

4月20日公開
上映時間:140分
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:タイ・シェリダン、オリビア・クックほか
配給:ワーナー・ブラザース映画

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