これはF1の話ではなく、ロードカーについてだ。マクラーレンは5月25日に通算1万5000台目のモデルを生産したと発表した。2011年にマクラーレン12Cクーペをローンチして以来7年目での記録だが、その販売はハイペースで伸びている。果たして、マクラーレンがフェラーリを超える日は来るのだろうか。
勢いを増すマクラーレン
このところイギリスの高級ブランドが好調だ。ベントレー、ジャガー&ランドローバー、アストンマーティンなどが販売を伸ばしている。さらにマクラーレンの伸長ぶりにも注目が集まっている。
5月25日には通算1万5000台目のマクラーレン、570Sスパイダーがローンチされてニュースになった。7年にして1万5000台だが、このところ販売のペースは急激に上がっており、2015年は年間1654台だったが、2016年は3286台、2017年は3340台となっている。
その躍進の立役者になっているのは570S、540Cといったスポーツシリーズで、マクラーレンとしては手頃な価格(2000万円台)が、マーケットで歓迎されているようだ。
さて、ここまで販売が伸びてくるとイタリアの競合車に追いつけ、追い越せということになってくるが、現状はどうなのだろうか。2017年の世界販売はランボルギーニが3815台、フェラーリは8398台だ。
フェラーリは希少性を維持するために年間生産台数は8000台ほどをキープすることになるし、ランボルギーニは今後はウルスが上積みされるが、スーパーカーの生産は4000台ほどを継続するはずだ。
しかし、マクラーレンについては現時点で希少性維持などのために生産を抑えるという話は聞こえて来ない。となると数年後には新たな勢力図が見えてくるかも知れない。その動向を左右するのはマクラーレンがまだ開拓しきれていない中国マーケットということになるのだろう。