パート1の第1話 冒頭から木暮課長と共に登場したガゼール オープン
1979年10月から1984年10月まで、テレビ朝日系で放映されたポリス・アクション・ドラマの金字塔「西部警察」。初回放映から40年近く経った今でも熱烈なファンを持つドラマだ。その人気の理由のひとつが、劇中に登場した西部警察マシンたちだ。今なお伝説的な存在として語り継がれている。
ここでは、そんなモデルたちを短期集中連載で紹介していこう。第7回目「西部警察 マシンアルバム File.07」は、西部警察のパート1 第一話から登場したガゼール オープンだ。
3代目シルビアの兄弟車として登場したガゼールH/Tをコンバーチブル化
このガゼール オープン、ほぼ、石原裕次郎演ずる木暮謙三捜査課長の専用車といってよく、他の西部警察特殊車両とは若干趣が異なる。オープニング場面で、石原裕次郎演ずる木暮謙三捜査課長が自動車電話をかけながら、ガゼール オープンで登場するシーンが目に焼き付いている人は多いと思う。
ベースは1979(昭和54)年にデビューしたガゼール(3代目シルビアの兄弟車)で、PS110型の2000XE-Ⅱ。ラインナップにオープン仕様は存在しなかったが、ガレージタルガ(当時、現・TRG)というコンバーチブル製作やショーモデル、洋型霊柩車の製作を行なうカスタムメーカーの手によってオープン化された。
エンジンフードの派手なグラフィックは純正オプション
元々がピラーレスのハードトップだっただけに、オープン化はそう難しくはなかったようで、流麗なフォルムにまとめられている。幌までちゃんと製作され、セダンでいうBピラーやCピラーにあたる部分にポールを差し込んで幌を固定する仕組みとなっている。
他の特別機動車両のような特殊装備は持たないが、その瀟洒な佇まいで他のマシンとはまた違った魅力を放った。ラグジュアリーな雰囲気を持つエンジンフードのグラフィックも印象的で、PART-ⅡやⅢのオープニングロールで、小倉課長が颯爽と飛び乗るシーンに当時、憧れた人は多かったと思う。
発売直後に『西部警察』シリーズが始まり、華やかなイメージを振りまいたガゼールだが、そのモデルライフは短く、1988年5月登場のS13型シルビアの登場時に一本化され、2世代、約9年でそのライフを終えた。