11月10,11日に栃木県ツインリンクもてぎで行われたスーパーGT選手権において、RAYBRIG NSX-GT(山本・バトン組)がタイトルを争うKeePer TOM'S LC500(平川・キャシディ組)より前の3位でゴール。GT500クラス年間チャンピオンを獲得した。

予選はまたしても

画像1: 予選はまたしても

最終戦となったツインリンクもてぎ、予選で速さを見せたのはここでもNSX-GT勢。ポールは8号車ARTA NSX-GT、2番手にランキングトップの100号車RAYBRIG NSX-GTが着ける。8号車は勝利すれば100号車次第でタイトル獲得の可能性がある。

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一方、王座防衛に苦しい予選6番手となったのは1号車KeePer TOM'S LC500の平川亮とニック・キャシディ。グリッド前方には38号車ZENT CERUMO LC500、そして4台のNSX-GT勢が立ちはだかる。

それぞれの思惑

画像1: それぞれの思惑

ポールスタートの8号車NSXはとにかく勝利だけを目指しスタートから後続を引き離す。伊沢拓也が100号車にリードを保ったまま19周でピットイン。僅かな可能性を信じて野尻智紀にバトンを託す。

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1号車LC500の前でフィニッシュすればタイトルが決定する100号車山本尚貴は、レース中盤タイヤがキツくなりながらも1号車を牽制し29周までピットインを延ばす。その間に38号車LC500に先行を許すがジェンソン・バトンは3番手、同じタイミングでピットインした1号車の前のポジションでコースに復帰。

それぞれの闘い

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ニック・キャシディから平川亮へ交替し8番手まで順位を下げていた1号車LC500が鬼神の追い上げで前車を次々とパス。37周目にとうとう100号車NSXの直後、4番手までポジションをアップし逃げるバトンを追い詰める。

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車もタイヤもドライバーも完璧に決まっていたという8号車ARTA NSX-GTが、終盤38号車LC500に接近されるも落ち着いてペースを保ちながら53周を走りきりトップチェッカーを受ける。今期2度目のポール・トゥ・ウィンを達成し2018年GT500クラス最多勝。

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そして、時おりGT300クラスに詰まり1号車に急接近される場面もあったが、バトンが慎重にゴールまでマシンを運び100号車RAYBRIG NSX-GTが3位フィニッシュ。年間タイトルがこの瞬間決定した。

それぞれの勝者

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スーパーGT初年度から参戦しているチーム国光、高橋国光総監督にとってはこれが初のタイトル。J・バトンはもちろんのこと、山本尚貴にとってもスーパーGTでは初タイトル獲得。そして山本は2週間前にスーパーフォーミュラでも年間王者となっておりこれでダブルタイトル獲得となった。またHONDA所属のレーシングドライバーの中で唯一スーパーライセンス獲得の条件を満たすことにもなった。

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シリーズ2勝目という最高の結果を残した伊沢、野尻であったが、カメラを向ける報道陣はまばら。勝者の顔に浮かぶ表情は喜びではなくむしろ虚無。

まさかの逆転タイトル

画像1: まさかの逆転タイトル

ランキングトップの55号車ARTA BMW M6 GT3に12ポイント先行されていた65号車LEON CVSTOS AMGだが、予選2番手からスタートしタイヤ無交換作戦でトップに浮上。そのまま勝利を飾り9位に終わった55号車をポイントで逆転し年間王座を獲得した。

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2017年は2勝を挙げながらも5ポイント差でシリーズ2位に涙を飲んだ黒澤治樹(左)、蒲生尚弥(右)にとって、この逆転タイトル獲得劇は感慨深いものとなったようだ。

(PHOTO:井上雅行)

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