次の世代を担う新しいコンセプトが次々と上陸
メルセデス・ベンツは2019年早々に大攻勢をかけてきそうだ。3世代目となる新型「Bクラス」と、アッパーミドルクラスを担当するSUVの「GLE」が立て続けにデビューする気配なのだ。
新型Bクラスはシートハイトを従来よりも下げることで、全高を抑えながら居住/積載スペースを拡大して注目されている。たしかに、スタイリングは軽快となり、巨大な液晶パネルを用いたインパネや音声入力を積極活用するMBUX、ADASの充実など先に登場したAクラスと同様の進化を見せており、新型Bクラスが人気を集めることは確実だろう。エンジンは1.3Lのガソリン、2Lのディーゼルにそれぞれ複数の仕様を用意することになりそうだ。
新型「GLE」は4世代目を数えるメルセデス・ベンツの主力SUV。全長、ホイールベースを中心に拡大されたボディにより、後席とラゲッジルームの余裕はさらに大きくなっている。メカニズム面では、路面のスキャン機能を備え、エアサスペンションのダンピングとスプリングレートを4輪個別に調節し走行姿勢をフラットに保つE-アクティブ ボディコンとトールが注目。パワーユニットはまず3L 直6+48ボルトマイルドハイブリッドで始まり、その後、ディーゼルやPHEVと裾野を広げる予定だ。
メルセデスAMGからは、大型4ドアクーペの「GT4ドア クーペ」と、「A350 4マティック」が登場する。とくに出力を306psに抑えたA350 4マティックは、AMGのエントリーグレードとして注目されそうだ。
このほか導入時期は未定だが、電動サブブランドのEQから初の市販モデルが登場する。ミドルサイズSUVの「EQC」がそれで、前後モーターによるAWDシステムを採用する。80kWhのリチウムイオンバッテリーで450km/h以上の航続距離を実現しているというが、アウディ e-トロンとともに、SUVのEVはひとつのトレンドとなりそうだ。
さらに、日産とプラットホームをシェアすることで生まれた、メルセデス・ベンツ初のピックアップトラック「Xクラス」の導入にも期待が集まる。(文:石川芳雄)