トップを走るBMW同士が痛恨の接触
年々注目度が高まるフォーミュラE選手権、今シーズンより第2世代マシンの導入や技術的競争の範囲拡大もあり、BMW、アウディ、ジャガー、DS日産など、錚々たる世界トップ自動車メーカーが技術力の粋を競う激戦となっている。
観光地としても有名なモロッコ中央部の都市マラケシュで行われたその第2戦もエキサイティングな一戦となった。
いきなり、ポールポジションからスタートしたサム・バード(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)と2番手のジャン-エリック・ベルニュ(DSテチーター)が接触。バードはトップを守ったが、ベルニュは19番手まで後退。3番手からスタートしたニッサンe.ダムスのセバスチャン・ブエミも大きく後退してしまう。
これでBMW i アンドレッティ・モータースポーツの、開幕戦ウイナーのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとアレクサンダー・シムズが2番手グループに浮上する。
そして、レース中盤には狙い通り、ダ・コスタがペースの上がらないバードをパス。さらにシムズもバードを交わし、BMWがワンツー体制を築いていく。ようやくジェローム・ダンブロシオ(マヒンドラ・レーシング)もバードをパスして3番手に上がるものの、BMWの2台はすでに独走状態となっていた。
ところが、45分+1周で行われる決勝レースの残り9分のところで、2台のBMW i アンドレッティがまさかの接触。ダ・コスタはリタイア、シムズも後退することになる。
こうして労せずしてトップに立ったダンブロシオは、このアクシデントによるセーフティカー導入にも助けられて優勝を飾ることになった。
ダンブロシオは2015-2016シーズンのメキシコE-Prix以来となるフォーミュラE通算3勝目。2位はロビン・フラインス、3位はサム・バードと、エンビジョン・ヴァージンのふたりが続いた。
ニッサン・e.ダムスは、セバスチャン・ブエミが8位でフィニッシュ。オリバー・ローランドは15位。次戦は第3戦サンチアゴE-Prix(チリ 2019年1月26日)。
2018-2019 フォーミュラE第2戦 マラケシュE-Prix 結果
優勝 J.ダンブロシオ マヒンドラ・レーシング
2位 R.フラインス エンビジョン・ヴァージン・レーシング
3位 S.バード エンビジョン・ヴァージン・レーシング
4位 A.シムズ BMW i アンドレッティ・モータースポーツ
5位 J-E.ベルニュ DSテチーター
6位 A.ロッテラー DSテチーター
7位 L.ディ・グラッシ アウディスポーツ・アプト・シェフラー
8位 S.ブエミ ニッサン・e.ダムス
9位 M.エバンス パナソニック・ジャガー・レーシング
10位 D.アプト アウディスポーツ・アプト・シェフラー