2019年3月11日、F1グランプリの数多くのチームにブレーキシステムを供給するブレンボから、2019年シーズンのF1用ブレーキの概要が発表された。

レギュレーション変更に対応して改良

ブレンボは過去43年にわたりF1グランプリにブレーキシステムを供給しているが、その間、常に最適なブレーキ性能を追求してきた。

今シーズンのブレーキシステムのポイントは、空力レギュレーションの変更によりブレーキトルクが小さくなり、また車速が大きくなることにある。これに対応してブレンボでは2018年シーズンと同等の制動力を維持できるように改良したという。

今シーズンはブレンボのブレーキシステムを使う大半のチームが、フロントに厚さ32mm、リアに28mmのディスクを採用。このディスクにはレース時の気候や戦略に応じて3種類の仕様が用意される。

具体的には、冷却のためのベンチレーションホールの数が異なっていて、中程度の冷却の場合は800個、高冷却は1250個、超高冷却は1480個となっている。また、ポールリカールやシルバーストンのような他よりブレーキを使うことが少ないサーキットでは、リアに小さい直径のディスクオプションを用意している。

キャリパーはレギュレーション規定最大の6ピストンで、開幕戦では4チームがブレーキバイワイヤを選択するという。

当然各チームに供給されるブレーキは同じではなく、剛性よりも軽量化を望むチームもあれば、多少重くても剛性を重視するチームもあるので、それに合わせてベストバランスなものをチームと協議して提供している。

ちなみにブレンボは各チームに年間10〜15セットのキャリパー、150〜300枚のディスク、最大600個のブレーキパッドを供給する。

契約の関係もあって供給チームの数は公表されていないが、2019年シーズン、ブレンボは7チームに供給していると見られる。なお、ブレンボは、ブレコ、AP、バイブレ、マルケジーニといったブランドも展開している。2019年の開幕戦オーストラリアGPは3月14日〜17日の日程で開催される。

画像: 写真は2018年の開幕戦オーストラリアGP。サーキットに合わせて最適なブレーキ性能を発揮できるよう調整。ディスクとキャリパーはセンサーによって常にチェックされていて、異常が見つかった場合はドライバーにブレーキバランスを調節する指示が送られる。

写真は2018年の開幕戦オーストラリアGP。サーキットに合わせて最適なブレーキ性能を発揮できるよう調整。ディスクとキャリパーはセンサーによって常にチェックされていて、異常が見つかった場合はドライバーにブレーキバランスを調節する指示が送られる。

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