BRPジャパンから新発売された3輪モーターサイクル「Can-Am ライカー」の発表&試乗会が開催され、短時間だが試乗することができたので、チョイ乗りインプレッションをお届けしたい。

クルマともオートバイとも違う、独特の操縦感覚

Can-Am ライカーは前2輪、後1輪の3輪モーターサイクル。普通自動車免許(しかもAT限定でも可)で運転できるユニークな乗り物だ。BRPジャパンでは2013年からCan-Am スパイダーという1300ccの3輪モーターサイクルを日本に導入しているが、ライカーのエンジンは600ccと900cc。サイズもコンパクトで、女性でも扱いやすい。しかも、トランスミッションにはCVTを採用してギアチェンジ操作は不要(スパイダーはセミATなのでクラッチ操作は不要だがギアチェンジ操作は必要)となった。(詳細は https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17261859)

画像: 写真手前が試乗したモデルと同型のライカー900、左奥がラフロード走行にも対応したライカー ラリーエディション。

写真手前が試乗したモデルと同型のライカー900、左奥がラフロード走行にも対応したライカー ラリーエディション。

インストラクターから操作方法を教わり、いよいよ試乗だ。法規上はヘルメットの着用が義務づけられていないが、BRPジャパンでは着用しての走行を推奨している。

オートバイと同様アクセルはハンドル右のグリップ、ブレーキは右足のペダル、左手はウインカーの操作だけで、左足は何もすることがない。シートは低目で足を前方に投げ出したポジションは、オートバイともクルマとも違う独特のもの。

今回の試乗車は77hpと76Nmを発生する900ccエンジンを搭載したライカー900。イグニッションをONにし、パーキングブレーキを解除して右手のグリップをひねれば、ライカーはスッと走り出す。というより、アクセル開度が大きいとグワッと前に出て行くので発進時はジワッとアクセルを開ける。

画像: スタート前に操作系をチェック。正面から見ると前輪のトレッドはけっこう広く安定性が高いのがわかる。

スタート前に操作系をチェック。正面から見ると前輪のトレッドはけっこう広く安定性が高いのがわかる。

走り出せば、あとは右手のアクセルコントロールで車速を調整し、右足でブレーキを踏めば減速して停止する。ブレーキにはABSも備わっているので、強めの踏力でもブレーキングは安定している。

前輪のトレッドはけっこう広いので、直進性もいい。コーナリングはオートバイのように体重移動ではなく、ハンドルを引いて曲がる。スタビリティ&トラクション コントロールとABSで構成される「ビークルスタビリティシステム」が車両の挙動をモニターし制御しているので、走りは常に安定している。

今回はインストラクターの先導車に続いて試乗車が4台連なるカルガモ走行での試乗だったが、それでも30分ほどの走行でライカーのパフォーマンスの一端を楽しむことができた。

オートバイは、ある程度のライディングテクニックがないと走りを楽しめないが、このライカーなら不要。自転車に乗れなくたって大丈夫。普通自動車AT限定免許で運転できるし、オートバイのような転倒の危険もない。オープンカーの走りは開放感があるといっても、このライカーほどの爽快感はない。

画像: このアングルから見ると、ライダーはタイヤの作る三角形のほぼ中心に乗っていることがわかるだろう。

このアングルから見ると、ライダーはタイヤの作る三角形のほぼ中心に乗っていることがわかるだろう。

しかも、工具不要で取り付け可能なアクセサリーパーツが豊富に揃っており、7万5000通り以上のカスタマイズが可能だという。セカンドカーにオープン2シーターを考えているけれど、助手席に人を乗せる機会は少ないし…なんて人は、ライカーという選択肢もありだ。構造変更の申請をすれば、オプションのリアシートを付けてタンデム乗車も可能になる。

車両的には「側車付き二輪車」扱いとなるので、クルマよりイニシャルコストはもちろんランニングコストも安いし、なんといっても注目度はオープンカーの比ではないからね! (文:篠原政明/写真:南 孝幸ほか)

画像: メーターはデジタルディスプレイ。右端が水温計、左端が燃料計。エンジン回転数も数字で表示。

メーターはデジタルディスプレイ。右端が水温計、左端が燃料計。エンジン回転数も数字で表示。

Can-Am ライカー900 主要諸元

●全長×全幅×全高:2352×1509×1062mm
●重量:280kg
●パワーユニット:水冷・並列3気筒
●排気量:900cc
●最高出力:77hp/7100rpm
●最大トルク:76Nm/6300rpm
●トランスミッション:CVT(リバース機能付き)
●価格:159万9000円(税込み)

This article is a sponsored article by
''.