ルクレールをパス、ヴェッテルを抜くチャンスもあった
第3戦中国GPはレッドブル・ホンダにとって少々難しいレースとなった。グリッド3列目からスタートした2台のレッドブル・ホンダは順調に5番手、6番手を走行。5番手のマックス・フェルスタッペンは前を行く2台のフェラーリとの差を詰めると、17周目にピットインしてシャルル・ルクレール(フェラーリ)をアンダーカットして4番手に浮上。さらに2回目のピットインも早めに行って3番手のセバスチャン・ヴェッテルを抜くチャンスを狙ったがこれは叶わず、4位でフィニッシュした。
フェルスタッペンはレース後「簡単なレースではありませんでしたが、チームとしていい結果を得ることができました。フェラーリを抜くための戦略が奏功し、シャルルより前の4位でフィニッシュできました。タイヤを交換してピットから出てきた後のセバスチャンとのバトルも楽しむことができました。彼を抜くチャンスでしたが、そこまでのペースはなく、そのままフィニッシュとなりました。レースではできる限りプッシュしましたし、チームの結果に満足しています。メルセデスやフェラーリと勝負するにはもっとペースが必要ですが、いい位置で走れていますし、毎戦ポイントを獲得できているのはいいことです」とコメントしている。
一方のピエール・ガスリーは、1ストップ戦略で上位進出を狙ったが、終盤2ストップに変更、ダニエル・リカルドと大きなと差があったこともあり、残り3周で3回目のピットストップを行ってファステストラップを記録。エクストラポイントを含めて全11ポイントを獲得した。
ガスリーは「F1で自身初のファステストラップを記録できて嬉しいです。レース終盤で後方のマシンと大きな差があったので、ピットストップを行いファステストラップを狙うことにしましたが、うまくいきました。レース中はリズムを保ち、タイヤの消耗に気を付けるとともに、マシンフィーリングの向上に努めました。レースごとに1歩ずつ向上ができて安心していますが、一度に3歩ずつ向上できるよう、さらに頑張ります。次戦に向けてやるべきことはまだ多いですが、やるべきことは分かっています」とレースを振り返った。
この後のグランプリに向けて、ホンダの田辺豊治 F1テクニカルディレクターは「フェルスタッペン選手のいい走りとレッドブルのレース戦略が上手く噛み合い、ポディウムには届きませんでしたがフェラーリの2台の間に割って入り、4位でフィニッシュすることができました。パワーユニットとしても、いろいろなことが起こった週末でした。開幕戦と第2戦に続き、トップチームとのパフォーマンスの差が明らかに結果に現れたレースでもありましたが、その差を詰めるべく、チーム一丸となって開発を進めます」と語っている。