とんでもない新人ドライバーが登場した
絶好のコンディションの下で行われたスーパーフォーミュラの開幕戦予選は、Q1からTCSナカジマレーシングのふたり、アレックス・パロウと牧野任祐が絶好調。他チームをリードする展開となったが、最後に渾身のラップを決めてポールポジションを獲得したのは、今年からスーパーフォーミュラに参戦する牧野任祐だった。
昨年のチャンピオンである山本尚貴、元F1ドライバーの小林可夢偉、中嶋一貴、F3マカオGPを2年連続制覇したダニエル・ティクトゥムら並み居る強豪を敗っての堂々たるポールポジションとなったが、牧野任祐とはどんなドライバーなのかもう一度紹介していこう。
牧野任祐(まきの・ただすけ)は1997年6月28日生まれ、大阪府出身の21才。F4での活躍が認められ、2015年に鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ スカラーシップ獲得。翌2016年から全日本F3選手権にステップアップし、ルーキーながらランキング5位に入る。また、SUPER GT第7戦タイではGT500クラスに挑み、チームメイトの武藤英紀とともにNSX CONCEPT-GT勢で最上位となる2位表彰台を獲得して注目を集めた。
翌2017年には渡欧。欧州に活躍の舞台を移したため日本のファンにはなじみがないかもしれないが、昨年2018年にはFIA F2選手権(モンツア)で優勝、世界にその名を知らしめた。
こうして今シーズンは世界的にもレベルの高いスーパーフォーミュラで腕を磨くことになったわけだが、今回そのデビュー戦でいきなり結果を出したことになる。ただしこれはまだ予選、決勝では錚々たるドライバーたちとどんなバトルを繰り広げるか楽しみだ。
牧野任祐は予選終了後、「Q1 は少し焦りましたが、ソフトタイヤの感触も良く、普通にアタックできてタイムも出せて、鍵となると思っていた Q1 を通過できたのが大きかったと思います。明日のレースは初めてのレースで未知数の事も多いですが、精いっぱい頑張って、良い結果がついてきたらいいと思っています」とコメントしている。
ちなみに、予選2位は牧野とチームメイトのアレックス・パロウ。昨年のチャンピオン山本尚貴は3位と、ホンダエンジンユーザーが上位を独占。トヨタ勢トップは関口雄飛(チーム インパル)の5位だった。決勝は4月21日、14時にスタートする。
スーパーフォーミュラ開幕戦 鈴鹿 予選結果
1位 牧野任祐(ナカジマ レーシング)1’36.060
2位 アレックス・パロウ(ナカジマ レーシング)1’36.089
3位 山本尚貴(チーム ダンデライオン)1’36.312
4位 福住仁嶺(チーム ダンデライオン)1’36.388
5位 関口雄飛(チーム インパル)1’36.436
6位 山下健太(KONDO レーシング)1’36.730
7位 平川 亮(チーム インパル)1’36.824
8位 小林可夢偉(チーム KCMG)1’36.849