照準を合わせたシーズンのターニングポイント
スーパーGT唯一の海外戦がタイで開催されるようになって6年目、レクサス勢は過去5戦4勝と相性のよいサーキットながら6号車WAKO'S 4CR LC500は未勝利。しかし自身の経験からタイヤ選択に自信を持つ脇阪寿一監督は大嶋和也を予選Q1に送り出す。結果は8番手タイムとギリギリでの予選Q2進出となった。Q1最速は8号車ARTA NSX-GTの野尻智紀。
続く予選Q2でステアリングを握る山下健太は、Q1での苦戦からセットアップを大幅に変更。これが項を奏しコースレコードを更新するタイムで自身初となるGT500クラスのポールポジションを獲得した。
2番手タイムを出しフロントロウに並んだのは19号車WedsSport ADVA LC500と、レクサス勢が並んでフロントロウ。Q2アタックを担当した昨年のチームメイト、国本雄資は悔しいながらも山下へ祝福を贈る。
Q2大躍進の原動力となったのは昨年のTEAM MUGENより移籍してきた阿部和也チーフエンジニア(左)。実は昨年16号車MOTUL MUGEN NSX-GTのポール獲得もこの方によるもの。エンジニアとして2年連続のポールポジション獲得となった。
今回こそ「速さ」を結果に
前戦の鈴鹿でポールポジションからスタートするも表彰台を逃してしまった25号車HOPPY 86 MCはここタイでのリベンジに燃える。まずは予選Q1を佐藤公哉が8番手で通過しQ2の松井孝允へとバトンを繋ぐ。
そして昨年コースレコードタイムでポールを獲得した松井は、さらにそれを更新する驚速のタイムを叩き出し2年連続のポールポジションとなった。しかし2番手以降12番手までFIA GT3マシンが続いており、JAF GTマシンとして孤軍奮闘する25号車のタイヤ戦略を含めたレース運びに注目が集まる。
(PHOTO:井上雅行)