2019年6月30日、F1オーストリアGPでのマックス・フェルスタッペンの優勝によって、ホンダのスペック3パワーユニットのパフォーマンスが注目を集めているが、ガスリー、クビアト、アルボンの走りをどうだったのか、その戦いに注目してみよう。(タイトル写真はオーストリアGPで7位に入賞したレッドブル・ホンダのピエール・ガスリー)

フェルスタッペンの優勝で今後のマシン開発、競争力に大きな自信

レッドブル・ホンダのクリスティアン・ホーナー代表はF1オーストリアGP終了後「今日のマックスのパフォーマンスは驚異的でした。ホームレースでの優勝は、レッドブルファミリーの全員にとって大きな意味があります。今日のレースはオーバーテイクやタイヤのデグラデーションによるドラマが起こり、とてもエキサイティングで、これぞF1に求められている姿だったのではないでしょうか。オーストリアに来た時点では優勝候補ではなかったのに、ここで勝てるなんて夢が叶ったような気分です。ピエールにとっては厳しいレースでしたが、少しでも順位を上げようとして、ライコネンをパスすることもできました。ベンチマークとなるチームメイトがこのパフォーマンスをすると、目標がものすごく高くなってしまいますが、時間が経って彼に自信が着いてくれば、その差は縮められるはずです。我々のコンストラクターズ選手権での目標はフェラーリなので、2台のマシンができるだけ多くのポイントを獲得していかなければなりません」と語っている。

レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーは予選Q3の最後のアタックで失敗し決勝グリッドは8番手。そこから好スタートを切るが、2番グリッドスタートのフェルスタッペンが出遅れて順位を下げてきたので、先に前に行かせて8番手に戻る。

ただ、フェルスタッペンがすぐに、ノリス(マクラーレン)、ライコネン(アルファロメオ)をパスして上位に進出していくなか、ガスリーはソフトタイヤを履いているにもかかわらず、なかなかパスできず中団に埋もれてしまう。それでもライコネンの前に出て7位でフィニッシュ、6ポイントを獲得した。

ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)

画像: ピエール・ガスリー 8番グリッドスタート、決勝7位

ピエール・ガスリー 8番グリッドスタート、決勝7位

「今日は厳しく、難しいレースでした。第1スティントのソフトタイヤで思うようなペースがなく、前のマシンに引っかかってしまいました。第2スティントでは序盤にプッシュしすぎて、ピットアウト後の2周を終えた時点でタイヤを傷めて大きなブリスターができてしまいました。そこからはペースを上げられず、ランド(ノリス)を捕らえることができませんでした。新たなアップグレードによりマックスがうまくいってよかったです。素晴らしい仕事を成し遂げてくれたことがポジティブですし、次のシルバーストンが楽しみです。僕自身については、パフォーマンスに満足できていませんし、マシンがうまく機能しているのはわかりましたので、もっとレースをうまく進められればと思っています」

トロロッソ・ホンダのふたりはスタートグリッドが後方からになったこともあってホンダエンジンのパーフォーマンスを発揮できなかった。クビアトは前日の予選でアタックを妨害されて後方からのスタートとなり、ダウンフォースを増したマシンセットアップが機能せず、32周目にハードタイヤに交換したが17位でフィニッシュ。アルボンもパワーユニット投入ペナルティによりグリッド後方から苦しいレースとなり、中団の混戦から抜け出せないまま15位でゴールしている。

ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)

画像: ダニール・クビアト(右) 16番グリッドスタート、決勝17位

ダニール・クビアト(右) 16番グリッドスタート、決勝17位

「昨日の予選後にこうなることがわかっていたとはいえ、今日は楽しめるレースではなかった。ダウンフォースを増やしていたので、レースではなす術なしの状態でした。今日は僕らの日ではなく、すべてがうまくいかないレースウイークとなってしまいました。ただ、これが真の実力でないことはわかっていますから、リセットして前へ進まなければなりません。この2戦のことは忘れて、次戦からまたマシンのすべての力を引き出せるように取り組んでいきます」

アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)

画像: アレクサンダー・アルボン 19番グリッドスタート、決勝15位

アレクサンダー・アルボン 19番グリッドスタート、決勝15位

「残念ながら、今日の僕らには十分なペースがなく、とくに第1スティントでは厳しかったです。レース後半は悪くなかったのですが、第1スティントでかなりの差ができてしまっていました。金曜日の段階ではロングランはかなりいい手応えがあったので、この結果には納得がいっていません。この2戦マシンバランスに苦しんでおり、どこが改善できるかを見つけて向上させていく必要があります」

次戦イギリスGPは、7月14日、シルバーストンで行われる。

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