2019年7月13日、F1第10戦イギリスGP予選がシルバーストンサーキットで行われ、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは予選4番手、ピエール・ガスリーは予選5番手と、優勝を狙える好位置につけている。

ターボラグに悩まされながらフェルスタッペンはトップと0.179秒差の4番手

シルバーストンには朝から雲が広がり、気温20度、路面温度は34度までしか上がらない。そんな中で行われた予選セッション。Q3でまずボッタスがリードすると、最後のアタックでルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は0.006秒差までに迫り、メルセデスAMGのフロントロウ独占が確定。フェラーリのシャルル・ルクレールが最後のアタックで3番手に上がり、トップとわずか0.179秒差のタイムをマークしたフェルスタッペンは予選4番手となった。また、すべてのセッションでフェルスタッペンに迫る勢いを見せたピエール・ガスリーは予選5番手につけている。

画像: トップにわずか0.179秒差に迫るタイムをマークしたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。ターボラグのトラブルがなければポールポジションも狙えた。

トップにわずか0.179秒差に迫るタイムをマークしたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。ターボラグのトラブルがなければポールポジションも狙えた。

メルセデスAMGとレッドブル・ホンダの4台が予選Q2をミディアムタイヤでクリアしているのもポイントで、ルクレールと予選7番手のセバスチャン・ヴェッテルのフェラーリはソフトタイヤで決勝をスタートする。

トロロッソ・ホンダも好調で、ダニール・クビアトはマシンバランスの最適化に苦戦し17番手にとどまったものの、アレクサンダー・アルボンはQ3に進出し9番手につけた。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

画像: マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

「明日の決勝は2列目グリッドからスタートとなり満足しています。予選の前はあまり納得がいかず、いいマシンのバランスを探していました。高速コーナーが続くこのサーキットでは、いいラップタイムを出すにはマシンに十分な自信が必要です。予選までにすばらしい改善を見せ、いいセットアップを見つけることができました。残念なことに、ターボラグの問題があり低速コーナーでタイムロスをしてしまいましたが、ポールポジションとのタイム差は本当にわずかだったので、『すべてパーフェクトだったらポールポジション争いもできたかもしれない』と思うと歯がゆい結果ではあります。このコースのストレートに最適なウイング角を見つけられていると思います。今日の予選でのマシンのバランスには手応えを感じているので、普段からよりよいパフォーマンスを発揮できている決勝レースには自信があります」

ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)

画像: ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)

「いいグリッドポジションを予選で獲得できましたし、チームとして大きく前進することができたのではないでしょうか。フリー走行での感触はよく、レースウイークを通してチーム一丸となって改善に努めたおかげで、予選には万全な体制で臨めたと思います。Q3では完ぺきなラップとはなりませんでしたが、ミディアムタイヤで5番グリッドから決勝をスタートできることに満足しています。このレースウイークを通してポジティブな結果を出せていますし、これまでより大きく改善できている手応えもあるので、あとは明日の決勝に集中するだけです。金曜日でのレースペースの手応えはよく、マシンの仕上がりにも十分自信があるので決勝レースがとても楽しみです」

ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)

画像: ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)

「マシンのバランスにあまり納得がいかず、正しい方向性を見出せなかったように感じました。この週末で自分のリズムがつかめずにいるので、決勝でなにができるか十分に解析する必要があると思います。P3では著しい改善が見られたのですが、予選では思ったようなマシンのパフォーマンスは発揮されませんでした。今日のように中団が僅差であると、たった0.1、2秒でもQ2進出を逃す大きな差となってしまうようです」

アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)

画像: アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)

「今日の結果にとても満足しています。このレースウイークではどのセッションでもトップ10入りすることができました。走れば走るほどマシンのバランスもよくなり、予選をうまくまとめることができたのではないかと思います。マシンの仕上がりにはとても満足していますし、このサーキットが大好きです。レースウイークを通してマシンの感触はよく、路面が次第にグリップし始めると、さらにマシンのパフォーマンスを引き出して走行することができました。P2の結果からレースでのペースはよかったですし、タイヤとの相性もよさそうなので、どんなレースを見せることができるかとても楽しみです」

ミディアムタイヤでスタートするレッドブル・ホンダに逆転のチャンスあり

路面状況は金曜日から走行を重ねるごとにどんどんよくなっているが、小雨が降るという予報もあり、日曜日もそれほど路面温度は上がらない模様。これにあわせたタイヤ戦略がポイントとなりそうだ。

タイヤを供給するピレリでは「最適な戦略は2ストップとなるでしょう。ベストはソフトタイヤでスタートし13周目に再びソフトタイヤを装着し残り周回をハードタイヤで走り切る戦略と分析しています。2番目に速い戦略は、ミディアムタイヤでスタートしてソフト、ハードに切り替えることになるでしょう。ソフトの摩耗が予想よりも早い場合は3ストッパーもあるかもしれません」と分析している。

ピレリではソフトタイヤでスタートする戦略をベストとしているが、タイヤに負担のかかるコースでもあり、ソフトタイヤとミディアムタイヤのタイム差がそれほど大きくないことから、メルセデスAMGとレッドブル・ホンダはミディアムタイヤで決勝スタートする戦略を選択。これがレースの終盤でどんな展開に繋がるか、興味深い。

画像: ピレリが推奨するイギリスGPのタイヤ戦略。

ピレリが推奨するイギリスGPのタイヤ戦略。

F1第10戦イギリスGP決勝は7月14日14時10分(日本時間22時10分)にスタートする。

F1第10戦イギリスGP予選結果

1位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG) 1:25.093
2位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 1:25.099
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:25.172
4位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:25.276
5位 10 P.ガスリー(レッドブル・ホンダ) 1:25.950
6位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ) 1:25.787
7位 3 D.リカルド(ルノー) 1:26.182
8位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー) 1:26.224
9位 23 A.アルボン(トロロッソ・ホンダ) 1:26.345
10位 7 N.ヒュルケンベルグ(ルノー) 1:26.386

17位 26 D.クビアト(トロロッソ・ホンダ)

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