2012年3月のジュネーブオートサロンで公開された「アヴェンタドール J」はオーナーのオーダーにより特別に製作されたワンオフモデル。世界にたった1台しか存在しない。
ルーフもウインドスクリーンさえも省かれたダイナミックなデザイン
アヴェンタドール J の「J」は、1970年に生産されたランボルギーニの伝説的なワンオフモデル「ランボルギーニ イオタ」に由来する。「ランボルギーニ イオタ」はFIA国際自動車連盟が定めた車両規則「アペンディクスJ項」に合致した車両として生産されたことから、スペイン語の「J」の発音、イオタ=JOTAと名付けられたが、それと起源も似ている。
アヴェンタドール J もランボルギーニ イオタ同様、オーナーの依頼に応えて製作されたモデルで、クローズドコースでの走行を念頭にルーフやウインドスクリーンさえも省かれたダイナミックなデザインは、ランボルギーニらしい「過激」と「華麗」を表現したものになっている。見方によって、極めて獰猛とも言えるし、繊細にも感じられる不思議さも魅力だ。
そのエクステリアとインテリアがシームレスに融合するコンセプトは見事というしかない。もちろんエアコンやナビゲーションなど、走るために必要でないものは装備されない。
モノコックボディは言わずと知れたカーボン製で、インテリアにもカーボンスキンと呼ばれる新素材が使われている。
ベースはアヴェンタドールLP700-4だが、V12エンジンはさらに強化されたものと言われる、またルーフやウインドスクリーンなどを廃することで相当な軽量化も実現されているはずだ。
完全なワンオフモデルで、ランボルギーニも所有していないし、博物館用の車両などもない。このため、詳細なスペックなどは一切公表されていない。もちろん、車両価格やオーナーも明らかになっていない。