2019年8月2日、F1第12戦 ハンガリーGPがブタペスト近郊のハンガロリンクで開幕する。前戦ドイツGPからの連戦となり、またこのレースの後、3週間の夏休みに入ることから、シリーズ後半の行方を占う意味でも重要な一戦となる。スペック3のパワーユニットを搭載したフランスGPから4位→1位→5位→1位と好調なマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がここでも勝利をあげて波に乗るか、それともメルセデスが悪い流れを断ち切るか。(タイトル写真は2018年のハンガリーGP、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポールトゥフィニッシュを決めた)

ホンダのパワーユニットが得意とするサーキット

ハンガロリンクはハンガリーの首都ブダペストから北東約20kmの丘陵地帯にあるサーキット。自然の地形を生かして設計されていて、観客席のどこからでもコースを見渡せると好評だ。

コース全長は4.381kmと比較的短く、ストレート部分も少ない低速コースで、オーバーテイクは難しい。そのため予選順位が重要とされるが、ポールトゥフィニッシュは約30%と意外と高くない。例年7月終わりから8月初めに行われるため気温が高く、その地形から熱がこもりやすく、また丘陵地帯にあるため天候が不安定になりやすいのがその原因と言われる。

コースが短く、狭くうねっているためトラフィックの処理も重要で、しばしば予選でも思わぬ波乱が起きる。オーバーテイクの場所は限られるが、1コーナーから2コーナーにかけてよく見られる。セーフティーカー出動率が低いのも特徴で、メカニカルグリップが要求されるタイトでツイスティなコース設定はホンダのパワーユニットに合っていると言われる。

昨年のハンガリーGPは土曜日の雨から一転、晴天の下で行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がホールショットを決めて独走で優勝した。終盤までバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)が2番手を走行していたが、タイヤがタレて5位に終わった。トロロッソ・ホンダはピエール・ガスリーが6位、ブレンドン・ハートレーは11位でフィニッシュ、惜しくもダブル入賞を逃している。

タイヤを供給するピレリは今回のハンガリーGPについて「ハンガロリンクは平均スピードが低いのですが、コーナーが連続しておりタイヤが冷えることなく常に動いているため、タイヤに優しいというわけではありません。とくにこの時期、熱による劣化は要注意です。それでも磨耗は少なく、昨年はポールからスタートしたハミルトンが25周目にソフトからミディアムへとタイヤを交換し、ハードタイヤを使用することなく1ストップで走りきっています。今年も多くのドライバーが1ストップ戦略をとることになるでしょう」と分析している。

F1第12戦ハンガリーGPは、8月2日金曜日11時(日本時間18時)からのフリー走行1回目で幕を開ける。予選は8月3日15時(日本時間22時)、決勝は8月4日15時10分(日本時間22時10分)に開始される。

画像: ハンガロリンクのコースレイアウトとピレリタイヤの分析。

ハンガロリンクのコースレイアウトとピレリタイヤの分析。

画像: 各ドライバーのタイヤ選択。レッドブル・ホンダはソフトタイヤを9セットとし、ミディアムを3セット、ハードを1セット選択。

各ドライバーのタイヤ選択。レッドブル・ホンダはソフトタイヤを9セットとし、ミディアムを3セット、ハードを1セット選択。

2018年ハンガリーGP 予選結果(参考)

1位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 1:35.658
2位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG)1:35.919
3位 7 K.ライコネン(フェラーリ)1:36.186
4位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)1:36.210
5位 55 C.サインツ(ルノー)1:36.743

2018年 ハンガリーGP 決勝結果(参考)

優勝 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)
3位 7 K.ライコネン(フェラーリ)
4位 3 D.リカルド(レッドブル)
5位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG)

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