2014年10月のパリサロンで公開されたアステリオンは、ランボルギーニとして初のプラグインハイブリッドカー(PHEV)。将来のスーパーカーはどうあるべきか、プラグインハイブリッドシステムを2ドアのスーパーカーでどう具現化するかを示したコンセプトカーだった。(タイトル写真は2014年10月のパリサロンに登場したアステリオンLPI 910-4)
次世代のウラカンを見据えた、ひとつの提案
「高出力のプラグインハイブリッドシステムを搭載して、日常での優れたドライバビリティや快適性をどう実現するか」というテーマの下で開発されたアステリオンのパワーユニットは、610psを発生する5.2L V10自然吸気エンジンに3基の電気モーターを組み合わせたものだ。
モーターはエンジンと7速DCTの間に組み込まれるほか、フロントアクスルにも2基搭載され、モーターは前輪を駆動する。モーターの総出力は300psで、エンジンの出力と合わせて最高出力は910psとなる。
正式名称は「ランボルギーニ・アステリオンLPI 910-4」とされるが、「アステリオン」=ギリシア神話に出てくるミノス王の牡牛と呼ばれる怪物、「LP」=エンジン縦置き搭載、「I」=ハイブリッド(イタリア語のIbrid)、「910」=エンジンとモーターによる総合最高出力、「4」=4WD を示していた。
アステリオンの0→100km/h加速は3.0秒、最高速は320km/h。なお、モーターによるEVモードでは前輪駆動となり、モーターだけで最高速は125km/hに達すると公表された。
その後もメカニズムの開発は進められており、さらに進化しているはずだが、まだ生産化は決定していない。
ランボルギーニ アステリオン LPI910-4
Lamborghini Asterion LPI910-4(2014)
●エンジン:5204cc V型10気筒 DOHC 40バルブ
●エンジン最高出力:610ps(448kW)/8250rpm
●エンジン最大トルク:560Nm/6500rpm
●モーター:3モーター
●モーター最高出力:300ps(220kW)
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:4WD
●0→100km/h加速:3.0秒
●最高速:320km/h