ルクレールがついに悲願を達成、ユベールに捧げるF1初優勝
今シーズン、もっとも強力なパワーユニットを持ちながらここまで未勝利だったフェラーリが、ついにシーズン初優勝を遂げた。殊勲をあげたのは、エースのセバスチャン・ヴェッテルではなく、今季から加入の新星シャルル・ルクレールだった。
ポールポジションからスタートしたルクレールは、好スタートを決めてレースの主導権を握ると、快調なペースで首位を堅持。タイヤ交換戦略でライバルのメルセデスAMGの動きを警戒したため、一時早めのタイヤ交換を済ませていたヴェッテルに先行されたものの、フェラーリがチームオーダーを発令して首位に復帰すると、終盤のハミルトンの猛追を交わして待望のF1初優勝を達成した。
しかし、前日のF2でカート時代からの友人だったアントワーヌ・ユベールが事故死していたために、フィニッシュ後も笑顔はほとんどなし。シャンパンシャワーもなしで表彰台を後にした。
フェルスタッペンの連続入賞記録はストップ
予選5位からレースペースの良さで追い上げを狙っていたフェルスタッペンは、スタート直後のアクシデントに泣いた。今季のウイークポイントでもあるスタートダッシュに今回も失敗。ターン1でキミ・ライコネン(アルファロメオ)と接触し、ステアリング系統を痛めてコースアウト。開幕から続いていた連続入賞記録が途切れるリタイアを喫してしまった。
一方、今回からガスリーに代わってレッドブルに乗ることになったアルボンは、ホンダの最新スペックエンジンに交換したことによるペナルティで下位グリッドからのスタートとなったが、確実に順位を挽回。最終ラップには前をゆくセルジオ・ペレス(レーシングポイント)を豪快にかわして5位フィニッシュの大健闘を見せた。
同じくホンダの最新パワーユニット、スペック4を使用したクビアトも7位に入っており、ホンダ勢にとって、今後に期待の高まる結果となった。
次戦第14戦イタリアGPは9月8日、ミラノ近郊のモンツァ・サーキットで開催される。
F1第13戦ベルギーGP決勝 結果
優勝 16 C.ルクレール(フェラーリ)44周
2位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)+0.981s
3位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG)+12.585s
4位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)+26.422s
5位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)+81.325s
6位 11 S.ペレス(レーシングポイント)+84.448s
7位 26 D.クビアト(トロロッソ・ホンダ)+89.675s
8位 27 N.ヒュルケンベルグ(ルノー)+106.639s
9位 10 P.ガスリー (トロロッソ・ホンダ)+109.168s
10位 18 L.ストロール(レーシングポイント)+109.938s
リタイア 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2019 F1ドライバーズスタンディング
1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)268
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)203
3位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)181
4位 S.ヴェッテル(フェラーリ)169
5位 C.ルクレール(フェラーリ)157
6位 P.ガスリー(レッドブル・ホンダ) 65
2019 F1コンストラクターズスタンディング
1位 メルセデスAMG 471
2位 フェラーリ 326
3位 レッドブル・ホンダ 254
4位 マクラーレン・ルノー 82
5位 トロロッソ・ホンダ 51