メルセデス1-2で決めた、ハミルトン6度目の戴冠
ハミルトンにとって過去4勝している得意のオースティンでのアメリカGPは、8位以内に入ればタイトルが決まる重要な一戦となった。そんな状況下で、ハミルトンは予選こそ5位と予想外の結果に終わったものの、決勝ではスタート早々にフェラーリ2台をかわして3番手に上がる。
だが、そこからポールポジションスタートの首位ボッタス、2番手フェルスタッペンにはなかなか迫れない。そこで、上位2台が2ストップ戦略となる中で、ハミルトンは1ストップを選択。スタートタイヤのミディアム、タイヤ交換後のハードと、得意のタイヤマネージメントでロングスティントをこなしレース終盤まで首位を守った。
結局最後はフレッシュなミディアムを履いたボッタスにかわされたものの、フェルスタッペンの追撃を振り切り、メルセデスAMGの1-2で自身6度目のタイトルを確定した。これでハミルトンは、ミハエル・シューマッハの最多記録7冠まであとひとつと迫ることになった。
真っ向勝負のレッドブル・ホンダ、フェルスタッペンが4戦ぶり表彰台
ここのところクリーンなレースができていなかったフェルスタペンが久々に力強い走りを見せた。予選3番手からのスタートで予選2位のセバスチャン・ヴェッテル(フェラーリ)をかわして2番手に浮上すると、そこからメルセデスAMG2台と激しい争いを展開。タイヤ交換戦略では常に先に仕掛ける積極策で、シーズン3勝目を狙った。
惜しむらくはレースペースがわずかにメルセデスAMG勢に及ばなかったこと。ボッタスにはついに仕掛けることができず、ハミルトンには1ストップ戦略で先行され、最終盤の追撃もイエローフラッグには阻まれて、3位でのフィニッシュとなった。
しかし、第15戦シンガポールGP以来の表彰台と久々の優勝争いにレース後のフェルスタッペンの表情は満足気。レッドブル・ホンダのパフォーマンスも上々、次戦も大きな期待が持てそうだ。
スタート直後にカルロス・サインツJrと接触して最後尾まで落ちたチームメイトのアレクサンダー・アルボンは5位まで挽回。トロロッソ・ホンダの2台はノーポイントに終わっている。
第20戦ブラジルGPは11月17日、サンパウロ郊外のインテルラゴス・サーキットで開催される。
F1第19戦アメリカGP 予選結果
1位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG) 1:32.029
2位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ) 1:32.041
3位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:32.096
4位16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:32.137
5位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 1:32.321
6位 23 A.アルボン(レッドブル・ホンダ) 1:32.548
7位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)1:32.847
8位4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー) 1:33.1759位 3 D.リカルド(ルノー)1:33.48810位 10 P.ガスリー(トロロッソ・ホンダ)1:33.601
F1第19戦アメリカGP決勝 結果
優勝 77 V.ボッタス(メルセデスAMG)56周
2位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)+4.148s
3位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+5.002s
4位16 C.ルクレール(フェラーリ)+52.239s
5位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)+78.038s
6位 3 D.リカルド(ルノー)+90.366s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)+90.764s
8位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)+1周
9位 27 N.ヒュルケンベルグ(ルノー)+1周
10位 11 S.ペレス(レーシングポイント・メルセデス)+1周
12位 26 D.クビアト(トロロッソ・ホンダ)+1周
16位 10 P.ガスリー (トロロッソ・ホンダ)
2019 F1ドライバーズスタンディング
1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)381
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)314
3位 C.ルクレール(フェラーリ)249
4位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)235
5位 S.ヴェッテル(フェラーリ)230
6位A.アルボン (レッドブル・ホンダ)84
2019 F1コンストラクターズスタンディング
1位 メルセデスAMG 695
2位 フェラーリ 479
3位 レッドブル・ホンダ 366
4位 マクラーレン・ルノー 121
5位 ルノー 83
6位レーシングポイント・メルセデス 65