アルピーヌA110Sのエンジンは40psも出力アップ
初代A110やA310などいくつものスポーツカーを世に送り出し、さらにルノーのモータースポーツ活動をも担ってきたアルピーヌが、市販車ブランドとして2017年に新型「A110」とともに復活を遂げた。初代をオマージュしたようなスタイリングだけでなく、1100kg程度の軽量な車両重量やエンジンをミッドシップすることによるボディバランスなど、コントローラブルなスポーツ性も話題を呼んでいる。
このライトウエイトスポーツカーの高性能バージョン「A110S」を、日本市場に追加するというトピックはすでに東京モーターショー2019で発表されていた。会場に実車が参考出品されていたので、すでに見たことのある人も多いだろう。
そして2019年11月21日、正式にアルピーヌA110Sが発売された。
エクステリアデザインの大きな変更はないものの、光沢仕上げのカーボン製ルーフやリアピラーのエンブレム、ブレーキキャリパーのオレンジ塗装など細かな変更を散りばめてスポーツ性を強調する。インテリアにおいては13.1kgと軽量なサベルト製シートやアルミペダル・フットレストなどを装着している。
最大のトピックはリアミッドに搭載される1.8L直4ターボエンジンの強化で、標準モデルで252ps/320Nmを発生する仕様は、40ps高められて292ps/320Nmを達成。最高出力の発生回転数は420rpm高められて6420rpmとなった。
高出力化にともない、サスペンションのスプリングレートやダンパー、アンチロールバーなどのセッティングが強化されて、高速安定性とステアリングレスポンスが向上しているという。また、タイヤは専用コンパウンドを採用したミシュランパイロットスポーツ4として、タイヤ幅は前215mm/後245mm(標準は前205mm/後235mm)に拡大される。このほかにもブレンボ製ブレーキキャリパーと、直径320mmのバイマテリアルディスクで運動性能を強化している。
車両価格は899万円。2019年11月21日から2020年2月9月 23:59までの期間で、アルピーヌ・ジャポンの公式ウェブサイトで先行予約を開始した。